ユーモラスでシニカル、個性的なのに共感できてしまう、皮肉まみれのドメスティック・ドラマ
ストーリー:元夫ポール(トーマス・ヘイデン・チャーチ)との息子ディラン(マイケル・ナルデリ)の結婚式のため、リン(エレン・バーキン)は現在の夫とその息子たちを連れ久々に実家へ戻ってきた。しかし、反りの合わない家族との再会、ケンカ別れした元夫やその妻パティ(デミ・ムーア)の嫌味三昧に、リンは着いた早々うんざり。加えて、ポールとの間に生まれたディランとアリス(ケイト・ボスワース)は自分の子にもかかわらず、離婚時ポールに引き取られたため、会えずにいたことが彼女を苦しめる。 リンの母ドリスも、認知症にかかった夫との生活に疲れ果て、リンを気にかけるどころか煩わしくさえ思う始末。久々に一堂に会しながら、お互いが抱える悩みや問題を受け入れず身勝手に振る舞う家族たち。押し込められたそれぞれの苦しみは、式が近づくにつれてどんどん高まり、遂には祝いの席で大騒動を巻き起こすことに・・・。
出演:エレン・バーキン、エズラ・ミラー、ダニエル・イェルスキー、ジェフリー・デマン、ジョージ・ケネディ、エレン・バースティン、トーマス・ヘイデン・チャーチ、デミ・ムーア、ケイト・ボスワース
★★★★★ ふぞろい?ふぞろい?…??
みていて不愉快だし、鬱になります。ただみる価値は高いと思いました。人はどういう風に人を傷つけるのか、傷ついた人もまた誰かを傷つける。愛ではなく死でつながる絆。登場人物に少し共感してしまったり、怒りを覚えたり。子供達は大人より繊細で強いな…と思う作品です。誰が良いのか、悪いのかは価値観によりけり。みて良かったけど心を折られる作品でした。ジェフリー・デマンさんをみたくてみました。少しインパクトありすぎましたが、どう言う風に彼らが向き合うのか・・・人の気持ちとは?考え方とは?そしてどう接するか?と考えさせられる作品でした。
★★★★☆ 家族という枠組みからの出発
それぞれに傷を抱えた家族の物語。どんなに傷付けられた過去を主張しても聞き入られない母と娘、DVをした側である父親が支持されてしまうなど、封建的なアメリカの田舎の闇を感じた。また、瑞々しい感性を持つエズラ・ミラーの演技にはとても惹かれました。家族を繋げるものは誰かの死である、という主張と彼の物語後半の行動は痛々しくもあり、実は根底には優しさもはらんでいるのだろうと想像しました。最後のシーンで家族を載せた車を運転していたのが、自傷癖のある娘さんなのが印象に残りました。一番傷ついた人が一番家族を結び付け導いている存在なのかなと。家族であったとしても、誰かの気持ちを100%理解するということは難しいものです。理解されることを期待するのは依存的な姿勢をとることになり、次第にこの母親の様に執着にも繋がります。考えの古い実家、離婚した夫からは気持ちも距離も離れて、幸せになって欲しいです。
作品の詳細
作品名:アナザー・ハッピー・デイふぞろいな家族たち |
原作名:Another Happy Day |
監督:サム・レヴィンソン |
脚本:サム・レヴィンソン |
公開:アメリカ 2011年11月18日、日本 2012年12月1日 |
上映時間:119分 |
制作国:アメリカ |
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