ミュージカル

NINE

愛しか見えない男と女たちが繰り広げる、イタリア的「愛」のリアル

ストーリー:チネチッタNo5スタジオの重い扉が開く。ひとり静かに入ってくる男。そう、彼は天才映画監督グイド・コンティーニ(ダニエル・デイ=ルイス)。だが、面持ちはさえない。彼の周りには衣装、キャスティング、美術、会計・・・様々な人間が群がってくる。撮影開始の日も間近だ。しかし大きな問題が横たわっていた。なんと脚本がまだ一行も書けていない。いつかは来るであろう、天才の前に立ちはだかる「アイデアが思いつかない」という大きな壁。もがき苦しみながら彼が選んだ道は、自分の弱さを包んでくれる愛する女たちのもとに逃げ込むことだった。かつて女優であり、一番の理解者の良き妻。全てを忘れさせてくれる可愛い愛人。自らの映画に欠かせない美しき大女優。初めて「男」に目覚めさせてくれた海辺の娼婦。そして心から甘えさせてくれたママへの妄想。そこにいたのは愛を選びきれない一人の男とそんな男でも愛さずにいられない女たちだった・・・。そしてクランクイン目前、天才監督グイドはある決断を下すのだった・・・。

出演:ダニエル・デイ=ルイス、マリオン・コティヤール、ペネロペ・クルス、ニコール・キッドマン、ケイト・ハドソン、ファーギー、ジュディ・デンチ、ソフィア・ローレン、マルティナ・ステラ、リッキー・トニャッツィ

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ スタイリッシュに見惚れました

ミュージカル映画は、好きではありません。しかしこの映画は、歌の部分は主人公の幻想世界なので、違和感無く、スッキリ観れました。ストーリーもしっかりしているし、演技はこれだけの役者だから、芸達者で文句なしです。印象に残ったのは、ケイト・ハドソン!エンドロールで、リズムをとってる自分に驚きました。

★★★★☆ シンプルで美しい

何においてもそうだけど、この手の作品は本当に観る人を選ぶと思う。ファーギーやケイトをはじめ、女優人の歌と踊りは素晴らしく、映像美も素晴らしい。個人的にはそれだけで満足なので・・・というか、はじめからストーリーに特別な期待はしていなかったので、これだけで充分でした。ただ、ミュージカルにさほど興味がない人、歌、踊り、映像演出の美しさだけでは物足りない人、派手なミュージッククリップだけが好きな人、映画として物語に重きを置く人にはオススメできない。ストーリーはいたってシンプル。ある映画監督が作品をつくれず苦悩する。これだけですから。

★★★☆☆ 見る人によってずいぶんと感想が違いそう

映画監督、当たれば当たったで雲の上の人と祭り上げられ、駄目なら駄目でそれ見たことかとこき下ろされる。セクシーで美貌の女優とだってあまりにも近い距離にいる危険な職業だ。NINEはそんな映画監督の挫折と再生をミュージカル仕立てで描いた作品。母親にソフィア・ローレン、愛人にペネロペ・クルス、監督として成功を助けた女優にニコール・キッドマンを配した贅沢な布陣は映像的にも迫力あるものに仕上がっている。映画監督グイドは過去にイタリアのセンスを映画で具現してきた寵児だが、大見得をきってクランクインした映画の構想に行き詰っている。芸術家なりの奔放な生き方が返って自分の才能を蝕んでいるといった体たらくだ。とにかく幼年期から現在まで、自分の周りにいた女性の幻影を抜け出せず、妻、愛人、女優といった身近な女性に救いを求めるものの答えは出ない。苦しい映画だ。ただ芸術家独特の苦しみは分かるものの、私などだと映画つくりの難しさを理解しているとは言えないし、奔放としかいいようのない女性関係などなかなか感情移入しにくい点もある。おそらく見る人によってずいぶんと感想は変わってくることだろう。それでも2年の隠遁の後、昔なじみの映画関係者に背中を押されて再び映画つくりに挑戦するグイドの再生は見ている者に安堵感をもたらす。一時は障害でしかなかった過去の女性遍歴が時を経て変質し、いまや彼の守護神となったようにも思えるそのシーンは映画監督という特殊な職業がそれを取り巻く女性との「関係」で進化するという暗示をうまく伝えていると思う。都会的、現代的な愛の一側面を切り取った作品だ。

作品の詳細

作品名:NINE
原作名:NINE
監督:ロブ・マーシャル
脚本:アンソニー・ミンゲラ
公開:アメリカ 2009年12月18日、日本 2010年3月19日
上映時間:110分
制作国:アメリカ
製作費:8000万ドル
興行収入:5400万ドル
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