ドラマ

シングルマン

稀代のファッションデザイナー、トム・フォードが初監督を務めたドラマ

デザイナーとしての成功の影に潜んでいたのは、物質に溢れながらも空虚な人生―その苦悩を乗り越えたフォードだからこそ感じ、伝えることのできる今を生きる大切さ。この誠実な本作に、ハリウッドの二大スター、コリン・ファースとジュリアン・ムーアが出演を快諾。毎日のささやかな瞬間にこそ人生の素晴らしさがあることを、美を創り出す天才であるフォードが、スクリーンの隅々まで一分の隙もなく、計算尽くした奇跡の映像美で描いた感動作である。

ストーリー:その日はジョージ(コリン・ファース)にとって特別な一日だった。16年間共に暮らしたパートナーが、交通事故で亡くなってから8ヵ月。「愛する者がいない人生に意味はあるのか?」日に日に深くなる悲しみを自らの手で終わらせようと決意したのだ。ところが今日が人生最後の日だと決めて世界を眺めると、ほんの少しずつ違って見える。英文学を教えるLAの大学の授業では、いつになく自らの信条を熱く語り、鬱陶しいはずの隣の娘との会話で幸せを感じ、かつての恋人で今は親友のチャーリー(ジュリアン・ムーア)を訪ねると、やはり孤独な彼女に胸を痛めると同時に慰められる。そして、一日の終わりには、彼の決意を見抜いていた教え子のケニーの思いがけない行動に心を揺さぶられる。過去に生きていたジョージの瞳に、“今”が輝きだした運命の一日。果たしてその幕切れは・・・。

出演:コリン・ファース、ジュリアン・ムーア、ニコラス・ホルト、マシュー・グード、ジョン・コルタジャレナ、ジニファー・グッドウィン、テディ・シアーズ、ライアン・シンプキンス、リー・ペイス、エリン・ダニエルズ、エリザベス・ハーノイス

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ 切ない

初めてコリン・ファースがセクシーにみえた。只のおじさんだと思ってたから衝撃。後にも先にも、セクシーに感じたのはこの作品だけ。作品は主役の男性の目線で、昔の鮮明な恋と、恋人への愛情が物語られて、とても切ない。避けられない死だけれど、誰にも早く来ないで欲しいと思う。彼の喪失感は世界共通。戻ってこない、最愛の恋人との時間は永遠に辛いんだろうな最後に再開できたのだろうか。

★★★★★ 1つ1つが美しい作品

正直個人的には、一度見ただけではこの映画の良さや意味がしっくりといかず、同性愛の話にも目を背けたくなるような恥ずかしさもありました。しかしながら気にかかった作品ではあったため2度目を観ました。すると冒頭の映像の意味がわかり更に音楽との美的な演出が素晴らしく感じ、一度目とは違う捉え方で観賞することができ、映像や会話の1つ1つが美術的な物を観るような美しさとして観てとれました。当時の時代感や当時のファッション、当時の若者の在り方、当時の同性愛への偏見。愛するものを失い生きてる意味をも無くし、しかしながらそんな感情を同性愛であるがゆえ、回りに知られないように生き抜く辛さ。何度も見たい映画になりました。美男子の美しさを抽出するような撮り方も素晴らしく、映画美に溢れていました。個人的に好きにシーンは、ジムとの出会いのシーンや、近所の女の子との銀行でのシーン、これは、ブルーのドレスと彼女のブルー瞳に吸い込まれる映像美と彼女との会話が同性愛者への偏見さを物語っていたり、また学生のケリーの瞳の美しさや、ピュアであるが自分自身の生き方に息苦しさを覚える彼は魅力的でした。ダウンロードして観る方は絶対高画質をおすすめします。また、アートや美術が好きな方にもおすすめです。

★★★★☆ 美意識の高さが端々まで伺える、動く絵画のような作品.

映画というのは観るものであり、監督が魅せたいものを魅せるものだとつくづく感じさせられた。構図、色調、音楽、またコリンファースのワイシャツが彼の体と一体となったかのような着こなしにため息が出た。ジュリアンムーアも美しく撮られており、彼女の台詞も一つ一つが悲しく美しい。彼女との会話のシーンは後々まで心に残る。ラストについては言及しないが、敢えて言うなら、ラストがどうであれ、この作品の評価は揺るがないと言えるほどにあらゆるディテールが美しい作品。音楽もまた気鋭の作曲家が担当しており、そちらだけ単独でも楽しめる。文句なしの大人の作品の仕上げたトム・フォードは素晴らしい。この作品のシナリオをネットで読むこともできるので、観た人は、後日、美しく練られた台詞もじっくり味わってほしい。

★★★☆☆ 人生は

死ぬことを決めた人間の視点から描かれる世界です。人生とはかくも思い通りにならない、という印象を受けました。結局は誰も幸せにならない。要所要所の台詞から、彼が再び生きることに目を向けるようになる伏線かと思ったのですが、違ったのですね。個人的には、もう一度希望を持たせて欲しかったです、このようなラストだと果たして映画という媒体にする必要があったのだろうかと思ってしまうのです。結局は何人をも踏み込ませることなしにシングルマンのままに。ストーリーとしては寂しいけれど、現実とはこういうものかもしれません。コリンファースはとても良かった。この年齢に差し掛かってこその円熟味と色気が滲み出ています。

作品の詳細

作品名:シングルマン
原作名:A Single Man
監督:トム・フォード
脚本:トム・フォード
公開:アメリカ 2009年12月11日、日本 2010年10月2日
上映時間:99分
制作国:アメリカ
製作費:700万ドル
興行収入:2400万ドル
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