僕はあの夏、美しい青年に愛された
豪華で重厚なイギリス貴族の生活、叙情的な絵画を思わせるほどの映像美、そして、森厳なカトリック信仰と“同性愛”“略奪愛”というデカダンを古き善きイギリスの社交界を舞台に美しく気高く描き出した、正統派イギリス文芸ドラマ
ストーリー:オックスフォード大学に入学したチャールズ(マシュー・グッド)は、貴族の息子で危うげな魅力を持つ美男子セバスチャン(ベン・ウィショー)と意気投合し、友情とも愛情ともつかぬ濃密な関係を深めていく。やがてセバスチャンの屋敷に招かれ、美しい妹のジュリアに出会ったチャールズはジュリアにも惹かれていく。しかし強固なまでに敬虔なカトリック信者であるセバスチャンの母親による呪縛が、3人をそれぞれに追い込んでいくのだった・・・。
出演:マシュー・グッド、ベン・ウィショー、ヘイリー・アトウェル、エマ・トンプソン、マイケル・ガンボン、エド・ストッパード、フェリシティ・ジョーンズ、グレタ・スカッキ、パトリック・マラハイド、ジェームズ・ブラッドショウ
★★★★☆ 宗教って…
二回観て、やっと内容を理解出来たかな?若い男女の三角関係と思いきや、もっと深い社会的な問題を提起してるなぁと感じました。あまりに信心深い母に育てられた子供達の悲劇。良かれと思っていた教育が、ただ親の所有物となってしまい、子供達の自由を奪っていた事実。現代の家庭にも共通する問題だと思いました。生まれて来る場所を選べない子供達が、犠牲者になるんですね。全体の風景が綺麗です。個人的には、主役男性二人の絡みがもっと観たかったです。
★★★★☆ 情愛と友情
第一次世界大戦前までの大英帝国を支えた貴族社会の薫り深い映画です。知的で奥床しいが、人生を肯定的にとらえて前向きに努力して画家を目指す自称無神論者の主人公チャールズにとって、内向きで退嬰的な貴族の家庭やカトリックにのめり込む母親の呪縛絡まれてそこに生きる人々は一時的な憧れの対象であっても所詮生理的に受け入れられない別世界であったようです。「貴族」は、その時代滅び行くひとつの美学と包括出来るかもしれません。映画の中のセバスチャンを取り巻く侯爵一家もその存在自体が美しいが、彼らの住む城や英国の田園風景も秀逸で、それだけでも楽しめます。
★★★☆☆ 愛憎を生み出す三角関係
愛をとるか、友情をとるか。相手は貴族の兄妹、セバスチャンとジュリア。チャールズはその狭間に挟まれ葛藤する。 文芸作品であり、難しい映画であった。宗教の問題、家柄についての見解、そして同性愛を普通に映し出し、深い映画だと思った。国、時代、境遇。そのすべてが違う今を生きる人々が観て、どれだけ共感できるかが評価の分かれ目だと思う。豪勢な邸宅に住みながらも、縛られた生活を送る兄妹。その二人に愛される一人の男。そんな三人の三角関係、心の推移が印象的でした。
作品の詳細
作品名:情愛と友情 |
原作名:Brideshead Revisited |
監督:ジュリアン・ジャロルド |
脚本:アンドリュー・デイヴィス |
公開:アメリカ 2008年7月25日、日本 劇場未公開 |
上映時間:133分 |
制作国:イギリス |
製作費:2000万ドル |
興行収入:1300万ドル |
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