ジェームズ・ボンドへの“愛”を随所に感じさせるハートウォーミング・サスペンス
ストーリー:フィリックス(ステラン・スカルスガルド)はかつて、このロンドンを根城に活動する組織の中でNo.1の殺し屋だった。だが、最近歳と共に腕の衰えを自覚してきた彼は、25年務めてきたこの稼業から足を洗うことを決意、弟子ジミー(ポール・ベタニー)に後を継がせて引退する。しかし、“殺し屋は死ぬまで殺し屋”という掟を破ったとして組織のボスはフィリックスの殺害を画策する。その頃、フィリックスは生活していくために新たな職に就こうとしていた。知り合いのアンティーク密輸業者に持ちかけられたその仕事とは、33年間一歩も外に出すことなく大事に育てられた息子ババの子守というものだった・・・。
出演:ステラン・スカルスガルド、クリス・ペン、ポール・ベタニー、ピーター・ヴォーン、ジャクリーン・マッケンジー、アラン・コーデュナー、マルティン・マカッチョン、シエンナ・ギロリー
★★★★★ 笑って泣ける、ホットなハードボイルド
引退を決めた殺し屋が引き受けた仕事は、33年間家から出たことのない大きな子供のベビーシッター。昔気質の殺し屋フィリックスは、子供のように純真な男ババと接するうちに、ハードボイルドを貫く殺し屋から優しい心を持った一人の男である自分をとりもどしていく。世間知らずなババが巻き起こす珍騒動とそれに振り回されるフィリックスはもちろん、フィリックスが面倒を見た新米の殺し屋ジミーの影から師を想う姿や、フィリックスの父の心温まるエピソードにも注目したい。近年稀になってしまった、本当に笑って泣ける素晴らしい映画。お涙ちょうだいに終わらないラストは、悲しさを乗り越えすがすがしい感動をもたらしてくれるだろう。家族と観てもいいし、友人や恋人と感動を分かち合ってもいい。一人でほろりとしてもいい。最近いい映画を観ていないと思ったら、『キス★キス★バン★バン』を観てほしい。
作品の詳細
作品名:キス★キス★バン★バン |
原作名:Kiss Kiss (Bang Bang) |
監督:スチュワート・サッグ |
脚本:スチュワート・サッグ |
公開:フランス 2001年11月7日、日本 2002年12月21日 |
上映時間:101分 |
制作国:イギリス |
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