Nothing But Movies

巨大な権力に挑む弁護士たちの活躍を描く法廷サスペンスの傑作

ストーリー：キューバの米海軍基地内で1人の海兵隊員が殺害され、容疑者として同じ部隊に所属する2人の優等兵が起訴された。若手弁護士キャフィ(トム・クルーズ)、調査部のギャロウェイ少佐(デミ・ムーア)らからなる容疑者の弁護団は、この事件に海軍の暴力的制裁“コードR(レッド)”が絡んでいることを突き止めた。だが、真相発覚を恐れた基地の総司令官ジェセップ大佐(ジャック・ニコルソン)の陰謀により調査は暗礁に。一度は挫折したキャフィだが、真実を立証するために法廷で堂々と闘うことを決意し、巨大な権力に立ち向かう・・・。

出演：トム・クルーズ、ジャック・ニコルソン、デミ・ムーア、ケヴィン・ベーコン、キーファー・サザーランド、ケヴィン・ポラック、J・T・ウォルシュ、ジェームズ・マーシャル、キューバ・グッディング・ジュニア

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★　交渉術の最高の教科書

行き詰った時に見るので、かれこれ１０回くらい見てるかな。若きトムクルーズがいい、勢いがあって、雑に見えるけど誰からも好かれるという役を完璧に演じてます。これは、絶対勝ち目のない軍事裁判で、検事である相手は悪役やらしたらピカ一のケビン・ベーコン（でも憎めない）、最終的に訴える相手は、顔見てるだけで震えてくるジャック・ニコルソン、グアンタナモ米軍基地のトップ、その部下にこれまた顔のこわいキーファー・サザーランド。こんな中で、ここしかないというところを的確に堂々と責めていくわけです。証拠も証言もないなか、どうやって勝ちをとれるというのか。最後は相当スカッとします。ここまで、うまくできる交渉はほぼないでしょうが、一つの理想形として、その一場面一場面がすごく勉強になります。

★★★★★　同時期に製作された映画の中で突出している

物語の進行で受け手側に徐々に事の重大さと全貌を分からせていく手法。超巨大なアメリカ軍の中での兵隊それぞれの国防への温度差、敵役の叩き上げ軍人の汚い言葉と振る舞い、主人公である事務方エリート将校のキャリアを傷つけたくない保身と不正への抵抗の葛藤、クライマックスの軍事法廷での大声での言い争いの結末の後の静けさ、とても良く出来ている、ぞくぞくした。

★★★★★　大変よかった

ジャック・ニコルソンとトム・クルーズの対決シーンには痺れました。ニコルソンの表情の作り方やセリフの言い回しは、目を凝らして見入ってしまいました。アカデミー賞を取ってしかるべき作品です。

★★★★☆　面白かった

海兵隊という特異な軍隊の、海兵隊に限らないのかもしれないが、よく描かれている。コードレッドとは何か。それを明らかにした最後の１５分は相当面白い。初めは乗り気でなかった弁護士を演じているトムクルーズが事件にのめり込んでいく様を好演している。軍隊という閉ざされた「社会」の中でしか通らない理屈の不条理が明らかになっていく構成は見事だ。

★★★★☆　法の支配

上官の命令で、落ちこぼれの海兵隊がおしおきされて、予想外にも落ちこぼれくんは本人も気づいていない持病をもっていたため、おしおきがきっかけで死んでしまいます。それで、おしおきを命じられて直接手をくだした、下っ端の２人（規律に忠実なイイやつ）が殺人罪その他で起訴されます。軍の偉い人達は、軍におしおきの習慣があったことや、ましてやそれが基地の一番偉い人から出された命令であったことなどが知られるとまずいので、下っ端二人が個人的な恨みで毒殺しちゃったことにしようとします。映画のメインは、下っ端二人とその弁護士チーム、対、軍の偉い人と（国の検察官）が法廷でやりあう話です。映画の主題としては、軍人にとって必要な規律や権威の正当性にもある程度敬意を払いながら、最終的には人の権威（ジャック・ニコルソン演じる軍の司令官はとても迫力があります）よりも法の支配（トム・クルーズ演じる新米弁護士の主張）を貫徹する映画です。実にアメリカ的だと思いました。でも最後に司令官が証人尋問でドジを踏むシーンはやや強引だったと思います。みんな演技もうまかったです。

★★★☆☆　ありきたりの法廷裁判

裁判映画となると主人公側が難事件に巻き込まれ、ある手段をもって勝ち取るという設定であるが、本作も同じだった。アクションのトムクルーズは好きになれないが、若い頃のトムクルーズの迫真の演技には感動した。この人はアクションばかりでなく、こういう人間ドラマにたくさん出てほしかった。

作品の詳細