『スパイキッズ』のロバート・ロドリゲス監督とアメコミ界の鬼才フランク・ミラー監督に加え、『キル・ビル』のクエンティン・タランティーノがゲスト監督として参加したアクション・エンタテインメント。
ストーリー:艶やかに輝く高層ビルの光。朽ち果てた裏通りの闇。犯罪以外は何もない、どこにでもある巨大な街。いつしかそこは“罪の街”=シン・シティと呼ばれた。裏切りと憎しみが渦巻くこの街を己のルールに従って生きる3人の男は、街を支配する権力に脅かされる女たちを守るため、命を賭けた闘いに挑む・・・。
出演:ミッキー・ローク、ジェイミー・キング、カーラ・グギノ、イライジャ・ウッド、クライヴ・オーウェン、ロザリオ・ドーソン、ブリタニー・マーフィ、ベニチオ・デル・トロ、マイケル・クラーク・ダンカン、ブルース・ウィリス、ジェシカ・アルバ、ジョシュ・ハートネット、マーリー・シェルトン
★★★★★ この作品は吹き替え版にこそ価値がある
群像劇、グランドホテル方式で3人の主人公が交差する中で、それぞれの視点で物語が描かれます。脇役のメンバーもそれぞれの物語に登場するので、二度三度と見るたびに色々と気づくことがあると思います。モノトーンの中にサシ色が入る映像やCGを利用したカメラワークで作品に引き込まれます。原作が文章ベースの漫画なのもあるかもしれませんが、登場人物のセリフ回しからも、プロ声優の吹き替えが作品をさらに盛り上げます。こと、この作品に関しては吹き替えをお勧めします。
★★★★★ 艶めかしく殺伐とした罪の街
色のない日常に一石を投じてくれたのが目にも鮮やかなモノクロ×パートカラー『 シン・シティ 』。個人的にはその映画製作に至る~最中に非常に興味がありこの作品も舞台裏を知れば知るほどより作品に対しての深みや愛着を与えてもらえた。今回のモノクローム手法、厳密に言えば従来は黒&灰色の組み合わせのところを当時のデジタル処理で原作(コミック)と寸分違わないクッキリとした<黒&白>で見事光と影を再現。タランティーノでもお馴染みの劇中の時系列を崩したカメラワークと共に酒・女・たなびくコート・車・銃・雨など現実社会とあまりにかけ離れた古典的なハードボイルド描写に酔い痺れ、ミッキー・ローク、ジェシカ・アルバ、ブルース・ウィリス、べ二チオ・ベル・トロ( 原田大二郎似 )、今は亡きブリタニ―・マーフィ、デヴォン青木等々( おっと!ルトガー・ハウアー )フランク・ミラーのグラフィックノベルに添う厳選した豪華キャストが彼の美学をある意味体現。ロドリゲス=エッジがかなり鋭く効いている。こだわり抜いた発想や強い信念ついにはハリウッドにも背を向けたロバート・ロドリゲス独特の世界観、妥協を許さない一個人の男気に惚れ惚れし同時に生き様も感じられる美しく芸術的なセンスが光る一編。
★★★★★ マンガを100%映像化に成功
白と黒のコンストラクトな画面はまさにマンガをフレームごと、その一コマには書かれない世界観ごと全て映像化したため。最初は見にくいが、確実にハマった。まさに映像とCGの魔術音楽も登場人物の動作もアクションも1場面ごと、印象的で芸術的だ。それだけで絵になる。これはアートだ。世界観もスタイリッシュで殺伐とした荒野の都市に天使が舞い降り、男を殺戮へと駆り立てる。影響を受けやすい子供には刺激が強すぎ、見せてはいけない。血に汚れたヒーローが、
非道な悪者を弁解の余地無く、残忍にそれでいてテンポ良く、格好良くスタイリッシュに殺す。正義の(と思わせている)ヒーローが完璧なまでに悪を叩き潰す姿はカタルシスで確かに魅力的だ。これは精神の麻薬といっても過言ではない。「ありふれた事件」や『ナチュラル・ボーン・キラーズ』『レオン』のゲイリー・オールドマンのように黒い(悪の)格好よさに満ちている。そう思うと大変危険で恐ろしい映画だ。
★★★★☆ DVDで観る、アメリカン・コミックの醍醐味!
3つのストーリーがブツ切り状態で収録されているので、やや戸惑う人もいるかもしれません。でも、このハードボイルドな世界観にハラハラドキドキ、最後まで目が釘付けでした。モノクロ映像に部分的に鮮烈なカラー。この手法が、漫画チックなキャラクターと話の展開にリアリティーを与え、さらに残酷描写を和らげるという、摩訶不思議な効果をあげています。これは大成功だったのではないでしょうか?ジェシカ・アルバ、デヴォン・青木などの女性陣も、小悪魔的魅力たっぷり。神経質な原作者のフランク・ミラーが満足していたというのも 頷けますね。
作品の詳細
作品名:シン・シティ |
原作名:Sin City |
監督:ロバート・ロドリゲス、フランク・ミラー、クエンティン・タランティーノ |
脚本:ロバート・ロドリゲス、フランク・ミラー |
原作:フランク・ミラー |
公開:アメリカ 2005年4月1日、日本 2005年10月1日 |
上映時間:124分 |
制作国:アメリカ |
製作費:4000万ドル |
興行収入:1億5800万ドル |
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