彼には家族が2つあった、妻と息子、そして組織という決して裏切ることのできないファミリーが・・・
■この男がいたからCIAが生まれた。
創設当初、わずか17,8人でスタートし、いまや2万9千人を擁するまでに成長した、世界最高の諜報機関であるCIA。本作は驚くほど正確な時代考証に基づき、CIA誕生秘話と冷戦時代のスパイ活動にまつわる興味深い史実を、単なる再現の域を超え歴史の裏側の真実に光を当てながら、壮大なスケールの拡張高い人間ドラマとして描きあげている。
ストーリー:1940年、サリバン将軍(ロバート・デ・ニーロ)の勧めで、国の諜報機関で働くことになったエドワード・ウィルソン(マット・デイモン)。彼は、妻クローバー(アンジェリーナ・ジョリー)と長男に恵まれるが、家庭を顧みず職務に没頭していく。やがて、第二次大戦後の1946年、CIA創設メンバーとして参加したエドワードは、生活のすべてを犠牲にし、ただひたむきに作戦に従事する毎日を送るが、1961年、キューバへの武力行使が何者かによる情報漏洩で失敗。そして、作戦の指揮官だった彼の元に、裏切り者の決定的な証拠となる1本のテープが送られてくる。しかし、そこにはエドワードを苦境に追い詰める衝撃の事実が隠されていた・・・!
キャスト:マット・デイモン、アンジェリーナ・ジョリー、ロバート・デ・ニーロ、エディ・レッドメイン、リー・ペイス、キア・デュリア、ウィリアム・ハート、ジョン・タトゥーロ、アレック・ボールドウィン、ジョー・ペシ、マルティナ・ゲデック
★★★★★ 非情な世界を描いた名作中の名作
ただの映画好きの素人目の評価です。いやあ、実に面白い映画でした。この手のドキュメンタリー調の映画が好きとは言え、これほど面白いとは思っていませんでした。第二次世界大戦中のCIAの前身OSSからキューバ侵攻の頃までを描いた、CIAの創生期の物語です。マット・デイモン演じるCIAの切れ者「マザー」と、KGBの大物「ユリシーズ」との対立軸に、妻や息子との葛藤、CIA内部の葛藤を絶妙に絡ませて、重厚で大変見応えのある作品に仕上がっています。同じスパイ物でも、007、ボーン、MIのような派手な作品ではありません。カーチェースなし、銃撃戦なし、挌闘シーンなし。暗殺シーンはあります。が、最後を除いてごく普通の手法ですし、思わず目をそむけるような(血だらけの)メーキャップもありませんが、これが何とも言えず怖い。暗殺シーンなど山ほど見てきましたが、ストーリー展開の妙なのか、演出の上手さなのか、とにかくぞっとしてしまいます。「エスピオナージ」や「コンドル」のような作風が好きな方なら、本作を気に入ってもらえるのではないかと思います。すかっとした気分を味わえる作品ではありませんが、167分という長尺を物ともせず、見終わって思わず唸ってしまうような作品です。もっと早く見れば良かった。
★★★★☆ なかなか良かった!!
スパイ映画であるのにアクションシーンは無いと言ってもいいが、緊迫感が無いわけではない。CIAの成り立ちや大学と影の組織の関係などの情報が知れて面白く観ることが出来る。こういうCIAに関する映画は今まで観たことが無かったので、けっこういい線いってるのではないかと思う。ロバート・デ・ニーロが監督だというのも興味深く淡々としているし渋い映画でもあるが、けっして飽きることなく観られる作品であると思う。
★★★★☆ 淡々と進行する緊張感
前情報無しで観ましたが、堪能することが出来ました。スパイ映画でもアクションが全く無く、ラストがどうなるのか緊張しながら観れました。BD版が出たら、絶対に所蔵したい作品です。見る人を選ぶ映画でしょうが、私はハマることが出来ました。サスペンスとしても観るも善し、ヒューマンドラマとして捉えるも善しです。本当によく練られた作品だと感じました。この手の映画も、もっと評価を受けて良いと思いますよ。
★★★☆☆ いったい何を描きたかったのか
CIAのエージェントの人生を、第二次世界大戦前から戦時中、戦後の冷戦、キューバ危機などをからめて描いていく。イェール大学の秀才がスカウトされてCIAに入るのだが、その前の秘密結社っぽい集まりがよく理解できない。虚々実々の駆け引き、誰も信用できないスパイの世界、最後には自分の息子が、米国によるキューバへの逆侵攻上陸作戦が失敗に終わったピッグス湾事件の秘密を漏らしたことを知り、ソ連のエージェントから脅される。監督のロバート・デ・ニーロがCIAの前身を創設した老将軍を演じている。全体に実話や実在の人物をベースに描いているんだが、いったい何を描きたかったのか。この作品のアンジェリーナ・ジョリーはあまりパッとしないし、マット・デイモンも複雑な主人公を演じるには荷が重すぎる感じがした。
作品の詳細
作品名:グッド・シェパード |
原作名:The Good Shepherd |
監督:ロバート・デ・ニーロ |
脚本:エリック・ロス |
製作総指揮:フランシス・フォード・コッポラ |
公開:アメリカ 2006年12月22日、日本 2007年10月20日 |
上映時間:167分 |
制作国:アメリカ |
製作費:8500万ドル |
興行収入:9900万ドル |
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