チャールズ・ディケンズの名作小説をオールスター・キャストを用いて、舞台を現代のアメリカに移して映画化
豪華なスターのアンサンブル
イーサン・ホークとグウィネス・バルトロウ。ロパート・デ・ニーロとアン・パンクロフト。今が旬の若手カップルと、演技派中の演妓派ふたり。こんなスターのみごとなアンサンブルが、 19世紀を代表する文豪チャールズ・ディケンズの傑作「大いなる遺産 をユニークで感動的な映画として現代によみがえらせた。舞台を現代のアメリカに移し変え、思いもよらぬセクシーで刺激的な映画に様変わりして鐙場する。
人生を愛える3人の人物との出会い
フロリダ州のガルフ・コーストに面した小さな町で、漁師をしている叔父ジョーに育てられた少年フィン・ベル。彼の世界は3人の人間との出会いによってドラマチックに変化していく。一人はラスティグという危険な囚人。二人目は冷たい美貌の女性エステラ。そして、年老いたエキセントリックな資産家ディンズモア夫人。ラスティグによって無理矢理脱獄を手助けさせられた少年は、ひょんなことからディンズモア夫人の邸宅に招かれ、彼女の姪エステラの美しさの虜になる。ディンズモア夫人が警告したように、絶望的な恋にずたずたになり、得意の絵筆も置いてしまうフィン・ベル。やがて、謎の後援者からの呼びかけに応じてニューヨークに出たフィン・ベルは、アーティストとして成功し、富と地位と名声を手に入れるが・・・。
出演:イーサン・ホーク、グウィネス・パルトロー、アン・バンクロフト、ロバート・デ・ニーロ、クリス・クーパー、ハンク・アザリア、ガブリエル・マン、キム・ディケンズ
★★★★★ まっすぐに生きる
突然もたらされた不条理の中で主人公は逃げず生きていくが、まっすぐ生きることの生きづらさ。それを貫く人間が存在することを映画は語ることで、人間賛歌が編み込まれている。
★★★★★ 絶対にオススメ!!!
久々に全てにおいて納得のいく素晴らしい映画に出会いました。とにかく内容はもちろんのこと、ストーリーにあった迫力ある音楽がこの映画をより盛り上げ、そして何より個々の演技力がこの映画の最大の見所であったと思う。主演のイーサンホークをはじめ、最初と最後だけの演出でありながら、強烈なインパクトを見せつけたロバートデニーロ。彼の迫力ある演技なくして、この映画はここまで素晴らしいものにはならなかったと思う。ストーリーは主人公フィン(イーサンホーク)の人生を基に、彼にまつわるエピソードを意外な展開で突き進んでいく。とにかく最初から最後まで、目が離せないリアルで切ない物語。絶対にオススメの映画です!!!
★★★★☆ デニーロの初登場シーンがいい
デニーロと少年がマイアミ(だったと思う)の浅瀬で出会うシーンがとっても印象的。あの浅瀬で逃亡中の男と出会うシチュエーションがファンタジーになってるのが上手い。金持ちで狂人の老女の家の中庭の熱帯の植物が、手入れもされずに生い茂ってる様子も幻想的な美しさをただよわせている。 大人になって、大都会に出て成功をつかむまで、そしてつかんだ後の展開もよくできてる。老女の家で会った少女との再会、その後に待つ波瀾。物語としはオーソドックス。王道というか。全編にわたる幻想的な雰囲気が、この映画の魅力だと思う。あのラストは映画的でけっこう好きだ。
★★★☆☆ 原作とは違う作品
題名が同じである必要は無かったのではと思います。時は、1980年代に始まり、場所はアメリカ、テレビも車も電車もある世界。恋愛、青春がメインテーマで、青年の走り過ぎた人生という印象。原作のあらすじを取捨選択し、色付けして違う作品として仕上げています。一つの映画として悪くないと思いますし、映画という限られた時間の中に、青年の主観を通じて一つの形としてうまくまとめていると思いますが、原作の良さはあまり感じられません。個人的には、原作にある程度忠実な客観性を帯びた作品、主人公がジョーの無償の愛に救われ、登場人物の各々が行いに応じてやがては救済されていく姿を描いた作品が見たいと思いました。
作品の詳細
作品名:大いなる遺産 |
原作名:Great Expectations |
監督::アルフォンソ・キュアロン |
脚本:ミッチ・グレイザー |
原作:チャールズ・ディケンズ『大いなる遺産』 |
公開:アメリカ 1998年1月30日、日本 1998年6月20日 |
上映時間:110分 |
制作国:アメリカ |
製作費:2500万ドル |
興行収入:5500万ドル |
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