“手に汗握る緊張の連続” ミミ・レダー監督が終末の危機を描く、息もつかせぬスリラー作品!
ストーリー:核弾頭を積んだ列車が旧ソ連で不自然な衝突事故を起こした。事故が核兵器を盗み出すためのカモフラージュであると見抜いた合衆国の核物理学者ケリー博士(ニコール・キッドマン)は、国防省のやり手、デヴォ―大佐(ジョージ・クルーニー)と組み爆弾の行方を追う。外交的なアプローチを採るケリーと粗野で強引なデヴォーは行く先々で衝突するが、数々の困難を乗り越えるうちに、互いに信頼を寄せ合うようになる。ついに爆弾の標的が国連ビルであることを突き止めた二人はニューヨークに入ったテロリストを追い刻々と迫る時間との戦いを繰り広げる!
出演:ジョージ・クルーニー、ニコール・キッドマン、マーセル・ユーレス、アレクサンダー・バルエフ、レネ・メドヴェセク、アーミン・ミューラー=スタール
★★★★★ 演出力と演技力。
武器密輸とイデオロギーの両面から捕らえた、秀作です。ニコール・キッドマンが頭脳明晰で次々とスタッフに指示を出してゆきますが、不慣れな環境等々、緊張し、冷静に勤めようとする様が上手に演じられています。また、ジョージ・クルーニーのタフでハードな行動に翻弄される所も見事です。彼女の演技力とミミ・レダーの演出力のシンクロかと思います。アクションシーンの迫力と物語のテンポの良い進行、一級の出来栄えですが、女性ならではの演出の繊細さも随所に発揮されています。ジョージ・クルーニーは非常に存在感のある演技を見せてくれます。ラストの秒読みの段階のシーンは無事に終わるのかなと思いつつも、ハラハラ、ドキドキと固唾を呑んで観ていたのは私だけではないはず。
★★★★☆ 身につまされる内容
ロシアから流出した核爆弾を使ってアメリカ国内でテロを計るテロリストとそれを阻止するアメリカ部隊との戦い。ストーリーだけ観ると商業的なハリウッドアクション映画に思えるがそれだけに留まらないのがさすがはミミ・レダー監督。アメリカへ報復しようとするテロ側の心情が細かく描かれているので一概に悪役に思えず同情してしまうのだ。親友を殺されて狂気のごとく敵を皆殺しにするジョージ・クルーニーは圧巻。これは人と人との物語であると強く感じる。しかし、女監督であるのにこれだけ迫力のある映像が生み出せるのは驚き。欲をいえばラストシーンはありがちな終わり方なのでもう一ひねり欲しかった。
作品の詳細
作品名:The Peacemaker |
監督:ミミ・レダー |
脚本:マイケル・シファー |
公開:アメリカ:1997年9月26日、日本:1998年1月15日 |
上映時間:124分 |
製作国:アメリカ |
制作費:5000万ドル |
興行収入:1億1000万ドル |
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