戦慄の誘拐事件の真相に迫る、衝撃と感動のトゥルー・ストーリー!!
ストーリー:ともにジャーナリストとして活動し、深い絆で結ばれたダニエル(ダン・ファターマン)とマリアンヌ(アンジェリーナ・ジョリー)の夫婦は、9.11のテロ後、アジア各国を取材のために回っていた。しかし、帰国直前に訪れたパキスタンでダニエルが失踪。すぐさま国際的な捜索チームが結成されるが、ダニエルはアメリカのスパイ容疑でテロリストに誘拐されていたことが判明する。マリアンヌは妊娠5ヶ月の身重にも関わらず、ダニエルの生還を信じて捜索チームと行動をともにするが、捜査は難航。そしてついに、恐れていた事態が起きてしまう・・・。
出演:アンジェリーナ・ジョリー、ダン・ファターマン、アーチー・パンジャビ、 イルファーン・カーン、ウィル・パットン、デニス・オヘア、ゲイリー・ウィルメス、アドナン・シディキ
★★★★★ 男の立場では、見ていてつらいです
こういう事件で受ける家族のショックは想像できないですね。同じ信念のもとに仕事も生活もしながら、ある日突然夫が人質になるなんて。アンジェリーナもいつもの派手さはなく、他も見慣れぬ役者ばかりのためドキュメンタリーといった感覚で自然と観てました。なのでリアルに心に痛みを感じ、正直こういう危険な土地に足を踏み入れる勇気さえ持てそうにないです。そして、あれだけ泣き叫びながらもお腹の子を守れる女性の強さには完敗です。こういった事件は何が正しくて強いのかなんて、答えはないですね。
★★★★☆ 家族の目線で見る拉致
2002年、ジャーナリストであるダニエル・パールがパキスタンで誘拐された事件は、正直な話、そろそろ皆の記憶から消え始めている時期だろう。その後も、イスラム圏では、幾度となくジャーナリスト(もちろん、ジャーナリストではない人たちも)が誘拐され、解放・殺害される事件が続いている。「あぁ、またか」では終わらせる事の出来ない家族の悲しみと苦しみ、そして失った者へ対する愛が形になった作品といえるだろう。この作品は、ダニエル・パールの妻マリアナ・パールの手記を元に映画化され、愛するものを奪われ取り残された家族の目線から、ダニエル・パール誘拐・殺害事件の経緯を追う。ダニエルに何が起こったのかなど、想像で飾られる事もなく、ただ淡々とそのときの起こった真実のみが描かれていて、見ていて胸が痛くなる哀しい作品だ。ダニエルもマリアナもジャーナリストだ。事実を伝えることを誇りとしている偏らない思想をもったジャーナリストとして生きている。この状況にしても、感情的に相手を責める事をせず気丈に振舞ったマリアナに、暴力の連鎖を止める鍵を見たような気がした。原作も是非手に取りたいと思わせる作品である。
★★★☆☆ ドキュメンタリー
だけあって捜査の緊迫感、パキスタン・カラチの混沌とした雑踏の雰囲気は非常に良く伝わってくる。「テロリストの目的は私たちを脅すことで、私たちはそれに負けなかった」と夫を殺されたアンジェリーナは言うけれど、そうだろうか。誘拐犯の目的はグアンタナモ収容所の改善、捜査側の目的は人質の解放であるとすれば、どちらも負けとしか言いようがない。テロとの戦いが映画の主題になっているかと聞かれれば、そうではない。夫婦の愛が主題かと聞かれればそうでもない。パキスタンでの取材活動に付随するリスクを甘受し、そのような運命にも悲嘆し尽くすことのないジャーナリストの強さを描きたかったのだとすれば、もう少し、ジャーナリズムの使命やイデオロギーを前面に出しても良かったのではないだろうか。
作品の詳細
作品名:マイティ・ハート/愛と絆 |
原作名:A Mighty Heart |
監督:マイケル・ウィンターボトム |
脚本:ジョン・オーロフ |
原作:マリアンヌ・パール |
上映時間:108分 |
制作国:アメリカ、イギリス |
製作費:1600万ドル |
興行収入:1800万ドル |
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作品に出てくる英語
headquarters:【名】本社、本部 |
handler:【名】扱う人 |
embryo:【名】(人間の)胎芽、胚:受精卵が分裂を始めてから8週目の終わりまでの、分化が終了する前の状態を指す |
roll:【動】始める、(車に)乗っていく |
would you care for~:~はいかかですか? |
provided:【接続】もし~ならば |
religious fundamentalism:原理主義的信仰 |
tribalism:【名】部族主義 |
retrogressive:【形】逆行の、逆行的な |
decayed:【形】堕落した、腐敗した |
confidential:【形】(秘密が)部外秘の |
get moving:先に進む |
mass:【動】集合・集結する |
troops:【名】軍隊、部隊 |
disputed:【形】係争中の |
as opposed to~:~とは対照的に |
apart from ~:~は別として、さておき |
cynical:【形】(人や態度が)ひねくれた、冷笑的な |
maiden:【名】少女、乙女 |
get through to ~:~に連絡がつく |
wrongdoing:【名】悪事・不正を行うこと |
the impoverished:貧困にあえぐ人たち |
purify:【動】浄化する、清める |
fixer:【名】仲介者、まとめ役 |
descendant:【名】末裔、子孫 |
shorthand:【名】速記法 |
switch off:【句動】スイッチを切る |
ally:【名】協力者、支持者 |
renewed concern:新たな懸念 |
detainee:【名】抑留者 |
tally:【動】集計する |
corroborate:【動】(~が真実であることを)裏付ける |
wire:【動】(電子為替で)送金する |
diplomatic:【形】外交的手段による |
by birth:生まれは |
restoration:【名】(以前の状態の)復元 |
sovereignty:【名】主権、独立国 |
pose:【動】ふりをする、見せかける |
doctored:【形】不正に加工した |
dimension:【名】寸法、大きさ |
authorize:【動】権限を与える |
prior engagement:先約 |
source:【動】~の出どころを明らかにする |
claim responsibility:犯行声明を出す、犯行を認める |
tacitly:【副】暗に、それとなく |
go unchallenged:まかり通る |
yield:【動】生み出す、もたらす |
give someone a heads up:(人に)早めの情報を提供する |
holler:【名】叫び、大声 |
hold oneself together:正気を保つ |
one’s heart go out to~:~に同情する |
with respect to~:~に関して |
go easy on~:~に手加減する |
baffling:【形】当惑・困惑させる |
probe:【動】(綿密に)調べる、精査する |
pertain to~:~に関する |
latter:【名】(二つのうちの)後者 |
carve:【動】切り分ける |
morgue:【名】死体安置所 |
for God’s sake:(拒絶を表す)いいかげんにしろ、本当にもう! |
whereabouts:【名】行方、居場所 |
bogus:【形】でっち上げの、偽りの |
contrary:【名】正反対 |
unharmed:【形】無傷の(で) |
swap:【名】交換 |
make a habit of~:習慣的に~をしている |
urinate:【動】排尿する |
inflamed:【形】赤く腫れた |
bladder:【名】膀胱 |
irritate:【動】刺激する |
uterus:【名】子宮 |
contraction:【名】陣痛 |
in caps:大文字で |
grumpy:【形】イライラした、不機嫌な |
curvy:【形】ふくよかな体型 |
uncultured:【形】教養がない |
hoax:【名】作り話、でっち上げ |
raid:【名】強制捜索 |
interrogate:【動】尋問する |
toy with ~:~をもて遊ぶ |
behead:【動】首をはねる |
in remembrance of~:~をしのんで |
decency:【名】良識、慎み |
mob:【名】(統制が取れない)群衆 |
draw out:【句動】引き出す |
fragility:【名】壊れやすさ、もろさ、はかなさ |
shack:【名】掘っ立て小屋 |
compound:【名】屋敷 |
outskirt:【名】都市のはずれ |
unshackle:【動】足かせをはずす |
break loose:(監禁状態から)逃げ出す |
undefeated:【形】負けたことのない |