第一次大戦で活躍した、実在の人物を描いた伝記的映画
ストーリー:テネシーの田舎町に生まれたヨーク(ゲイリー・クーパー)は、何物にも縛られない自由人だった。しかし、ある時から信仰に目覚めた彼は、真の自由を守るためには、戦争もやむなしという結論に達する。そして彼は、戦場で幾つもの武勲を立てるのだった・・・。
出演:ゲイリー・クーパー、ウォルター・ブレナン、ジョーン・レスリー、ジョージ・トビアス、スタンリー・リッジス、マーガレット・ワイチャーリイ、ウォード・ボンド、ノア・ビアリー・Jr、ジューン・ロックハート
★★★★★ 長丁場を楽々と楽しませるホークスの力量に感服
タイトルからは戦争映画だと思っていたが、そう簡単には行かない。前半はテネシー州の片田舎での日々をじっくりと描く。ゲイリー・クーパーが山の上の貧しい農夫と言われても、洗練されているので、中々シックりとは来ない。屋外シーンはロケもあるが、多くは撮影所内にセットを組んでいる。屋内シーンでは前半の田舎における影の多さと、終盤のニューヨークでの明るさが対比されている。射撃シーンは、田舎の射撃大会、入隊後の訓練、戦場でのドイツ軍との戦闘と3回も繰り返され、その度に盛り上がる。射撃大会での射撃手と的のアップの繰り返しをこれでもかと畳み込んで来るシーンが特に印象的。後半の戦場シーンの迫力には目を見張る。仰角、ロングショット、移動撮影を駆使し、畳み掛けて来る。多人数がワラワラと湧き出して来る感じが凄い。ホークスのモブシーンにおける人の配置と動かし方の上手さが際立つ。主役のクーパーは、長身痩躯が目立つためか、前半の農夫よりも後半の軍服姿の方がよく似合う。それも下士官ではなく、将校クラスに見えてしまうが。クーパーの真面目な演技スタイルは、信仰心の篤い実直なタイトルロールのヨークによく合っている。共演陣では母親役のマーガレット・ワイチャーリイが素晴らしい。厳しくも慈愛溢れる母として映画を支えている。クーパーの相手役のジョーン・レスリーも田舎の恋人を好演。牧師兼商店主役のウォルター・ブレナンは白髪カツラと太く黒々とした付け眉毛で張り切り、見事に主役に寄り添っている。ヨークの妹や弟の造形も印象深い。ホークスの演出力の賜物か。実話をベースにした第一次大戦の英雄譚という制約を軽々と越え、映画として次々とワクワクさせてくれる、ホークスの力量たるや改めて恐るべし。
★★★★☆ 驚きの実話
でき過ぎた話だったので、第二次世界大戦に向けたキャンペーン映画か何かと思いましたが、後で調べると実話のようで驚きました。雷に打たれて信仰心を持ったというのは映画上の脚色でしょうが、アルゴンヌの戦いで8名しかいない米兵が132名のドイツ兵を捕虜にしたのは事実みたいです。「良心的兵役拒否者」は映画『ハクソー・リッジ』のデズモンド・ドスが有名ですが、銃を持つことを拒否したドスに対して大勢の死者を出さないために銃を使ったヨークと、比較はできませんが両者とも確固たる信念に基づいた行動だったのだと思いました。ヨークの母親と牧師の俳優さんがとても良い演技をしていて印象に残りました。
作品の詳細
| 作品名:ヨーク軍曹 |
| 原作名:Sergeant York |
| 監督:ハワード・ホークス |
| 脚本:ハリー・チャンドリー、ジョン・ヒューストン |
| 公開:1941年7月2日 |
| 上映時間:134分 |
| 制作国:アメリカ |
| 製作費:170万ドル |
| 興行収入:830万ドル |
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