ニコス・カザンツァキの小説を原作とし、生き方も性格もまったく異なるふたりの男の友情を軸に人間の尊厳や生と死の営みなどを、ギリシャ映画界の名匠マイケル・カコヤニス監督が真摯に描いた名作
ストーリー:亡き父の遺産である炭鉱を再開させるためギリシャの寒村に赴いた英国人作家バジル(アラン・ベイツ)は、ギリシャ人ゾルバ(アンソニー・クイン)を現場監督に雇った。図々しくも天衣無縫なゾルバ、その生き様にバジルは強く惹かれていく・・・。
出演:アンソニー・クイン、アラン・ベイツ、イレーネ・パパス、リラ・ケドロヴァ
★★★★★ 最後に交わる二つの生き方
思索の男バジル、行動の男ゾルバ。朴念仁のバジル、恋を重んずるゾルバ。あらゆる点で対照的な二人の男が、ゾルバが押しかけ部下となったことで少しずつ近づき、互いを理解し始める。そこにバジルとゾルバそれぞれの恋模様や田舎の理不尽な人間関係が絡めて描かれ、とても厚味のある作品に仕上がっている。戦ったからこそ戦争を忌み嫌うゾルバと戦ったこともなく愛国心を持ち上げるバジルの論争も興味深い。二人の生き方が交わるラスト・シーンは何度観ても胸が熱くなる。観る者の人生においても、辛いとき、悲しいときほど輝きを増し励ましとなってくれる作品。
作品の詳細
作品名:その男ゾルバ |
原作名:Zorba the Greek |
監督:マイケル・カコヤニス |
脚本:マイケル・カコヤニス |
公開:1964年12月4日 |
上映時間:142分 |
制作国:アメリカ、イギリス、ギリシャ |
製作費:78万ドル |
興行収入:2300万ドル |
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