私、三人のうちの誰かのご主人と駆け落ちします
ストーリー:ニューヨーク郊外のベッドタウン。デボラ(ジーン・クレイン)、リタ(アン・サザーン)、ローラメイ(リンダ・ダーネル)。三人の妻たちはボランティア活動として、子供たちと遊覧船に乗ってピクニックに出かけようとしていた。出発直前、三人の夫のうちの誰かと駆け落ちするという手紙が届く。差出人は町で噂の美女アディ。駆け落ちするのは誰の夫か。まさか。もしや。胸に手をやれば、三人には夫に逃げられても仕方ない理由がある。私の夫かもしれない・・・。真相を確かめたくても、すでに遊覧船は動き始めている。誰であるかは、帰宅するまでわからない。互いに平静さを装いつつも、三人は結婚生活を振り返る・・・。
出演:ジーン・クレイン、リンダ・ダーネル、アン・サザーン、カーク・ダグラス、ポール・ダグラス、ジェフリー・リン、セルマ・リッター
★★★★★ 夫婦は他人の始まり。
まだ一般女性たちの社会進出がなく、結婚して家庭に入るというのが彼女たちの理想の時代の話。四人の女友達のうちの一人が突然街を去り。残された三人の女友達に残したメッセージは、”あんたたちの誰かの夫と駆け落ちする。”だった。ピクニックに行くのに船に乗った三人の女。携帯なんて便利な物はない時代。夫に連絡を取りたいが公衆電話はどんどん遠ざかっていく。それは、自分は彼女たちのように結婚という”目的”を達成できずに街を出て行った女友達からの、彼女たちに対する妬(ねた)みからの嫌がらせだ。自分たちが夫に捨てられるという不安。それは女性の社会的な地位の低さに裏打ちされた感情。見事な脚本構成演出は名匠(めいしょう)ジョセフ・L・マンキーウィッツによるもの。社会に流れる通俗的(つうぞくてき)な観念(かんねん)を見事に物語に変換(へんかん)して見せるその手腕(しゅわん)に今回も脱帽(だつぼう)する。
作品の詳細
作品名:三人の妻への手紙 |
原作名:A Letter to Three Wives |
監督:ジョセフ・L・マンキウィッツ |
脚本:ジョセフ・L・マンキウィッツ |
公開:1949年2月3日 |
上映時間:103分 |
制作国:アメリカ |
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