アドベンチャー

失はれた地平線

第10回アカデミー賞®2冠に輝いたアドベンチャー映画の原点!

ストーリー:イギリス外交官ロバート・コンウェイ(ロナルド・コールマン)らを乗せ、戦乱の中国から飛び立った飛行機はハイジャックに遭う。予定外のコースをたどる飛行機は、折からの暴風雨と燃料不足のため、雪深いチベットの奥地に不時着してしまう。死を覚悟した生存者全員の前に、やがて、どこからともなく現れた一人のラマ教寺院の僧チャン( H・B・ワーナー)。彼はコンウェイたちを、いまだかつて誰も足を踏み入れたことがない伝説の理想郷”シャングリラ”へと導いていった・・・。

出演:ロナルド・コールマン、ジェーン・ワイアット、 H・B・ワーナー、サム・ジャッフェ、ジョン・ハワード、エドワード・ホートン、トーマス・ミッチェル、マーゴ、イザベル・ジュエル、ロイド・ブリッジス

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ 理想郷「シャングリラ」は人間回復の原点

原作は『チップス先生さようなら』でおなじみのジェイムズ・ヒルトンの同名小説で理想郷を描いた物語。それをフランク・キャプラ監督が映像化し反日・反戦的映画としての位置づけで作られた作品。公開時132分だった上映時間が25分程カットされていた。正直、作品の中にスチール写真の映像が組み込まれているのを観るのは初めてで、違う意味で新鮮な感覚が味わえてよかったと思います。主演のロナルド・コールマンはトレードマークの「ヒゲ」をたくわえた紳士的な演技がよかった。彼が記憶喪失になる場面は名作となった「心の旅路」をつい思い出してしまいました。また、ソンドラ役のジェーン・ワイアットは目が魅力的で知的なかわいい女優さんですね。まさに大作とよぶにふさわしい内容で充実した有意義な時間が過ごせました。

★★★★☆ これがシャングリラか

ジェームズ・ヒルトンの翻訳本は、今や希少本で高値で売買されて読むことが出来ず、DVDで楽しむことにした。ご存知「シャングリラ」の語源はこの作品から生まれたのだが、理想郷、ないし桃源郷と訳されるシャングリラとは映像ではどのように表現されているのか興味深かったが、そこではほとんど歳をとらないのに、出て行ったら実年齢に戻るという設定は浦島太郎の竜宮城を連想させて面白かった。しかし、1888年に生まれた女性が上映された年の1937年現在に戻ったからといっても49歳、それが当時は老婆だというのだから、今の女性はシャングリラの一部くらいは体験しているといえるかも。今観るとシャングリラでは西洋人が支配階級であり、知的労働を担っており、土地の民はそれに喜んで従っているという都合のいい理想郷だなと思ってしまう。なお、最初の飛行場から逃げるシーンは日本軍が攻めてくるところを連想させ、実際、戦前に反日映画として利用された。

作品の詳細

作品名:失はれた地平線
原作名:Lost Horizon
監督:フランク・キャプラ
脚本:ロバート・リスキン
公開:アメリカ 1937年3月2日
上映時間:132分
制作国:アメリカ
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