1963年に起きたジョン・F・ケネディ大統領暗殺事件にまつわる陰謀の“仮説”を描いた社会派サスペンス
ストーリー:バージニア州にある元CIA長官宅に、物々しい面子の男たちが集まって密談をしていた。彼らは、大統領ジョン・F・ケネディの政治に不満を持つCIAの元要員やテキサスの石油王たちで、彼を失脚させるには彼を暗殺するしかないという結論に達する。入念な作戦を練った彼らは、多額の報酬でプロの狙撃者たちを雇い、秘密裏に特訓を開始。さらに実行犯の替え玉としてリー・ハーヴェイ・オズワルドという男が用意されていた・・・。
出演:バート・ランカスター、ロバート・ライアン、ウィル・ギア、ジョン・アンダーソン、ギルバート・グリーン、ウォルター・ブルック、コルビー・チェスター、ジェームズ・マッコール、エド・ローター
★★★★★ 見応えあり
バート・ランカスター、ロバート・ライアン 主役級のスターでありながらドキュメンタリータッチにしっかり溶け込んでいるところはさすが名優です。JFKのようにダラダラ長くなく、コンパクトにまとめた演出は好感持てます。
★★★★☆ 『JFK』と見比べた
CIA関係者や政府要人と思しき首謀者たちの立場がわかりづらかったものの、かなり良いできの映画だった。実行犯と三方向からの狙撃、オズワルドの利用のされ方についての仮説は説得力がある。ドキュメンタリー映像と融合させた作りも見事。一方、映画『JFK』はCIAとジョンソン副大統領を首謀者とし、二方向からの狙撃とする仮説に立っており、今回見比べて興味深かった。『JFK』は冗長で錯綜気味、熱血検事のヒロイズムを中心に描かれている。対して「ダラスの熱い日」は淡々と一つの仮説を描写しており、よりシンプルだ。いずれにせよ、個人的には、オズワルド単独犯説は、オズワルドの動機が希薄で、かつ口封じのように殺害された点から、まず信憑性は薄い。全ての公文書の公開と真相の究明が待ち遠しい。
作品の詳細
作品名:ダラスの熱い日 |
原作名:Executive Action |
監督:デイヴィッド・ミラー |
脚本:ダルトン・トランボ |
公開:アメリカ 1973年11月7日、日本 1974年1月26日 |
上映時間:91分 |
制作国:アメリカ |
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