フランス皇帝ナポレオンとイギリスの智将ウェリントンが全ヨーロッパの運命を賭けて大激突!
ストーリー:1815年、エルバ島から帰還しナポレオン(ロッド・スタイガー)は、南仏に上陸、護衛兵を従えパリに向かった。パリのルイ十八世(オーソン・ウェルズ)は、かつてナポレオンの将校だったネイ将軍(ダン・オハーリー)を派遣し、進撃を阻止しようとしたが兵士たちはナポレオンを見ると銃を投げだし、歓声をあげて彼のまわりにむらがった。ルイ十八世軍と一度も戦火を交えることなく凱旋したナポレオンは、フランスの皇帝に返り咲く。この事態に驚愕したイギリス、プロシアを中心とするウィーン会議の列強国は、今度こそナポレオンを徹底的に駆逐しようと軍備を強化する。フランス国内で敵を迎え撃つことも考慮するも、連合国の準備が遅れていると見たナポレオンは12万の兵を率いてベルギーへ向かう。一方、ベルギーでは英国のウェリントン卿(クリストファー・プラマー)が率いるイギリス・オランダ連合軍11万、プロシア軍12万が控えていた。前哨戦となる戦闘を終え、フランス軍72,000、連合軍68,000とほぼ互角の戦力がワーテルローで対峙する。そして、数日降り続いた雨もやんだ1815年6月15日、ナポレオンとウェリントン卿、両雄の生涯をかけ十時間を越える大激戦が開始された・・・。
出演:ロッド・スタイガー、クリストファー・プラマー、オーソン・ウェルズ、ジャック・ホーキンス、ヴァージニア・マッケンナ、ダン・オハーリヒー、フィリップ・フォルケ
★★★★★ 実写ならではの圧倒的な映像表現!
歴史好きにはたまらない人物像の描写力。錚々たる名優たちの迫真の演技に魅了されます。是非とも大画面でみることをお薦めします。
★★★★★ 監督のポンダルチュクの勝利
監督のポンダルチュクはあのトルストイの名作「戦争と平和」を完全映画化した天才肌であるが、この『ワーテルロー』も素晴らしい。ロッド・スタイガーのナポレオンはどうだろうかと最初は疑念もあったが、なかなか無難にこなしている。また、イギリスの英雄ウェリントンを好対照の人物として描き物語を活性化させている。なにせこの疾風怒濤の時代はこの監督の最も得意とするところであり、他の追随を許さない。私はナポレオンに対しもう少し違う人物像を思い描いているが、ポンダルチュクの描くナポレオンもなかなか良い。まぁ歴史好きにはこたえられない作品であろうと思う。
★★★★☆ 壮大なスケールで描くワーテルローの闘い
結構古い(1970年)の作品なのですが、とんでもなくカネのかかった大作でした。ナポレオン退位からエルバ島脱出、そしてワーテルロー敗戦までを描いています。物語の大部分はタイトル通りワーテルローの闘いです。戦争映画では迫力を出すのを優先して、戦闘中の細かい駆け引きの描写よりも個別の戦闘場面を繋ぎ合わせて延々と見せられるパターンがありがちですが、この映画ではナポレオンとウエリントンがワーテルローの闘いでどんな駆け引きを行いどのような用兵をおこなったのかを結構丁寧に描いています。と同時にドラムを打ち鳴らしながら前進する戦列歩兵や騎兵の突撃シーンなども迫力満点です。突撃したフランス騎兵の攻撃をイギリス歩兵が方陣で凌ぐ様子など、もうゲームでしか見たこともないようなシーンも描かれておりました。延々と戦闘が描かれ、ストーリーも史実なので捻りもどんでん返しもないため、とにかく展開のはやい今の映画を見慣れた目でみると若干調子が狂います。ただその分役者が贅沢に尺をつかって芝居をしており、カメラワークも凝っていて、そこら辺が評価できる人ならばとても楽しめる作品だと思います。ジャケットの写真はおそらく公開当時のポスターかなにかで、裏のキャスト紹介が白黒写真なものだから、なにやら「市民ケーン」並みの古典作品の風格が漂ってしまっていますが、1970年の作品ですし、ちゃんとカラーです。もう50年近く前の作品ではありますが、見た感じは全然古さを感じさせません。古典的名作であるのは間違いないのでしょうが、あまり古典感を出し過ぎても敬遠されてしまいそうで加減が大切だと思います。
作品の詳細
作品名:ワーテルロー |
原作名:Waterloo |
監督:セルゲイ・ボンダルチュク |
脚本:セルゲイ・ボンダルチュク |
公開:1970年10月26日 |
上映時間:128分 |
制作国:イタリア、ソビエト連邦 |
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