スリラー

サイレンサー

末期癌の女殺し屋と恋人の殺し屋。それは、最後の仕事となるはずだった・・・

ストーリー:末期癌で余命幾ばくもない女暗殺者ローズ(ヘレン・ミレン)は、パートナーのマイキー(キューバ・グッディング・ジュニア)と最後の仕事に向かっていた。犯罪組織の冷酷なボス、クレイトン(スティーヴン・ドーフ)からの指令は彼自身の妻ヴィッキー暗殺(ヴァネッサ・フェルリト)。2人は屋敷に侵入、護衛の男たちを次々に仕留め、ヴィッキーに銃を向ける。ところが臨月を迎えていたヴィッキーはショックのあまり破水。ローズは彼女を撃つことが出来ない。自分の手で子供を取り上げ、母子を匿うことを決める。だが、この選択が自分だけでなく、マイキー、ヴィッキー、そしてその息子アンソニーの運命を大きく変えるのだった・・・。

出演:ヘレン・ミレン、キューバ・グッディング・ジュニア、スティーヴン・ドーフ、ヴァネッサ・フェルリト、メイシー・グレイ、ジョセフ・ゴードン=レヴィット、モニーク、ウェンディ・バロン

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ 強烈な映像と音楽が観るものを魅了する

いや、凄い映画だ。正直今の今までこの映画の存在に気が付かなかった事が恥ずかしい。アクション映画の定石を踏んでいるようで、実は相当大胆な演出で構成されていて、油断していると観る側は一撃喰らう。音楽の盛り込みかたが恐ろしく大胆で、ここまでやっていいのかと戸惑うくらいだが、これが恐ろしく成功している。映像もすばらしい。殺し屋の映画なので相当グロテスクな殺人が満載だが、その中に神秘的な演出が盛り込まれ、しかも映画全体のリアリズムを損なうことなく成立している。ラブシーンも大胆で、大スターがここまでやってしまうのかと驚かされる。男と女の関係の描き方が通俗的に見えて実はそうではない。90分強の映画なのだが、強烈な描写が炸裂で2時間の映画を観たくらい消耗してしまう。ラストにも脱帽。予想はしていたが、よくあの結末を選択したと思う。これまた大胆だ。

★★★★☆キューバ・グッディング・Jrお見事!!

キューバ・グッディング・Jrが演じる「マイキー」を中心に進むストーリーでありながら、彼の台詞は決して多くない。にもかかわらず彼の心の中が台詞の力なしで語られる。まさに此処が一番の観どころ。マイキーは何事にでもローズに従って生きてきた。一人で生きる術も教わった。しかし末期がんのローズとの別れが近い。そんな時期の2人の生活に、ヴィッキーとアンソニーが加わる。互いの間に、次々と現れるさまざまな「愛」と「愛の形」。ローズには、幼かった頃のマイキーと赤ん坊のアンソニーがダブって見えたに違いない。そんなローズにマイキーは嫉妬したのかも・・・。ローズを埋めた土の上に頬ずりするマイキーに、ローズへの複雑な愛が見て取れる。ローズとマイキー。仕事上では「上下関係」、しかし「実の母子」のような愛の絆で結ばれた2人。しかし年の差はあれ、実の親子で無い以上、「男と女の愛」も持っていても不思議は無いことに改めて気付かされた。若いキューバ・グッディング・Jr(37歳)を相手に、臆することもなく愛を交わすヘレン・ミレン(60歳)が凄かった。今回初監督をした「ゲイ」のリー・ダニエルズ監督がメイキングで自ら言っていたように、「ゲイ」はフツーの人が思いもよらない愛の形を描くことが出来る、という言葉が印象的だった。

作品の詳細

作品名:サイレンサー
原作名:Shadowboxer
監督:リー・ダニエルズ
脚本:ウィリアム・リップズ
公開:アメリカ 2006年7月21日、日本 2007年4月21日
上映時間:93分
制作国:アメリカ
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