異端宗教の島を舞台にしたカルト・ホラーのクラシック
ストーリー:スコットランド警察に勤める中年の巡査部長ニール(エドワード・ウッドワード)は、ヘブリディーズ諸島の孤島、サマーアイル島で行方不明になった少女を探してほしいという匿名の手紙を受け取る。捜査のため島にやってきたニールは、島民がキリスト教普及以前のケルト的宗教生活を送っていることを知る。厳格なキリスト教徒のニールは島民の特異な風習に嫌悪感を抱きながらも捜査を続けた結果、少女は島の宗教儀式の生贄として殺されたのではないかと疑い始める・・・。
出演:エドワード・ウッドワード、クリストファー・リー、ダイアン・シレント、イングリッド・ピット、ブリット・エクランド、リンゼイ・ケンプ、ラッセル・ウォーターズ、オーブリー・モリス
★★★★★ 傑作です。
フォークミュージカル風カルト映画。サマーアイル島のロケーションも最高ですし、劇中で流れるケルト音楽も上手く映像と融合しています。素晴らしい作品です。ラストはゾクっときます。是非、前情報無しでご視聴ください。
★★★★★ 好みです
これはホラーというより、「世にも奇妙な物語」風の怪奇スリラーという感じですか。最初観たときはちょっとびっくりで、妙にエロチックだったり、急にミュージカルになったりして、一体どんな映画なんだ?と興味をひかれる展開にワクワク。どうやら、敬虔なクリスチャンが、島の原始宗教の罠にハマる話なのだった。動物やエロは、いわゆる原始宗教の流れだったりする。このへんは映画『アンチ・クライスト』にも共通すると思われる。公開当時は相当問題になったらしく、クリスチャンが観れば怖いと思うんだろうけど、無宗教の私が観ると「いい勉強になった」感。カルトっぽい、不思議で奇妙で異様なムードのある映画。好みです。
★★★★☆ どちらが異端なのか?
カルトを扱ったムービーで予想以上に面白かった。通常は最後に何かヒーロー的な人が現れて救われるものだがこの映画はそういうのが無い。徐々に罠にはまっていく様が描かれている。この映画の中ではしきりに「pagan(異教徒)」というキーワードが使われるが、この島においてキリスト教の警官こそが実は異教徒であるという事を理解することが実は重要。この島の住人とその彼らが信奉する宗教(太陽を神と崇める)がこの島での主要な宗教であり教え。キリスト教的考えこそが実は異端であるということが見ていくうちにわかると思う。島の宗教をカルトと言い切ることは簡単であるが、キリスト教拡大の歴史を見ればその内容は実はカルトとなんら変わらないことが理解できるはず。非常に面白い映画だと思う。
★★★☆☆ 雰囲気を楽しむ映画
失踪した少女を探すため、捜査をしに小さな島にやってきた警察官の物語。オカルト犯罪ミュージカルミステリーという出来。低予算映画で出来はまあまあ。ただし、全体に悪くなく、映像も同時代のB級にしては良いほう。興味を持って見ていられる。ただし、伏線を引きすぎで、終わりが途中で予想されてしまう嫌いはある。カルト映画として有名だが、今ではそれほど斬新でも、度肝を抜くようなものでもなく、ましてホラーではない。加えて、ちょっと気持ち悪い部分もあるが、スプラッタもない。クリストファー・リーが若い領主をやっていて、驚いた。歌も案外に上手。メイキングと映画紹介のテレビ番組が入っていて面白い。異教をめぐるファンタジックな映画としてよい雰囲気が出ており、楽しめる。主人公の困惑と混乱が一番の見所か。一度は観てみて損はないと思う。
作品の詳細
作品名:ウィッカーマン |
原作名:The Wicker Man |
監督:ロビン・ハーディ |
脚本:アンソニー・シェーファー |
公開:イギリス 1973年12月6日、日本 1998年3月21日 |
上映時間:100分 |
制作国:イギリス |
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