ドラマ

今宵、フィッツジェラルド劇場で

巨匠、ロバート・アルトマンの遺作となったシニカルでハートウォーミングな群像ドラマ

ストーリー:ミネソタ州セントポールの雨の土曜日、ダイナーで夕食を終えた男ガイ・ノワール(ケヴィン・クライン)が仕事場のフィッツジェラルド劇場へと向かっていた。彼は、公開録音されるラジオショウ「プレイリー・ホーム・コンパニオン」の保安係だが、テキサスの大企業がその町のラジオ局WLTを買収したため、今夜の放送が最後の仕事になるはずだった。楽屋ではその夜のゲストミュージシャンたちがリラックスムードで出番を待ち、別の楽屋では司会者のギャリソン・キーラー(本人)が本番の準備を進めている。ギャリソンがやっと重い腰を上げてステージへ向かうとき、いよいよ最後のショウの幕が上がろうとしていた。そして、彼らの新しい人生の幕も開けようとしていた・・・。

出演:ケヴィン・クライン、ティム・ラッセル、マーヤ・ルドルフ、ギャリソン・キーラー、リリー・トムリン、メリル・ストリープ、リンジー・ローハン、ジョン・C・ライリー、ウディ・ハレルソン、L・Q・ジョーンズ、ロビン・ウィリアムズ

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ 名作だと思います

古ぼけた劇場を守るために様ざまな人達が人生をささげる姿は圧巻。裏切りなども描かれていますが、やはり興行界の運営の難しさは何処も同じ様です。

★★★★★ 人生は素晴らしい....死さえも又。

此れまでにも独特の語り口でメッセージを送り続けてきたアルトマン監督。老いてなお旺盛な創作意欲を見せていた巨匠の期せずして遺作となった本作は、今までの映画を彷彿とさせる随所に散りばめられたシーンの数々など、ファンには堪らない作品である。公開ラジオ番組収録のステージと舞台裏を行き来しながら描かれる人間模様は、フィクションとドキュメンタリー両方の雰囲気を漂わせながら観る者を惹き込んでいく。創りこんでいながら、程好い力の抜け具合が心地よい。番組の進行役ギャリソン・キーラーの軽妙な喋り、芸達者ぶりに支えられた舞台上のエピソードや歌(コマーシャル・ソングも)は文句無く楽しめる。登場人物それぞれの悲喜こもごものリアルな姿も、最後には『人生は素晴らしい』に繋がるのを観ていると、やはりこれはロバート・アルトマンの遺言に思えてならない。

★★★★☆ カントリーってええなぁ

ある劇場で、ライブで行うラジオショーの最終回が始まろうとしている。今日で、このホールもある実業家に買収され、ここで演奏していたミュージシャンたちもお別れの時。舞台と舞台裏の両方で、悲喜こもごもの短いドラマが始まる。ロバート・アルトマン監督の遺作になった作品。全編が、「死」や「終末」というものにつながっているのに、なぜかピースフル。2時間という制限時間いっぱい、楽しませてくれて、へたに考えさせたり、思いを残したりしないですむ、不思議な作品。

★★★★☆ 「老人の死は悲劇ではない」

この映画には、なんども噛みしめては味わい、心に住みついてしまった素敵な台詞があります。「老人の死は悲劇ではない」老いて、自分の死を受け入れる日がきたら、ああ、そうよねぇと、思い出すかもしれません。ロバート・アルトマン監督の遺作だそうですが、人生を感じさせる映画で、とても良かった。味わいある役者さんばかりで雰囲気もいいし、何か起こるわけでないのに心に残りました。

★★★☆☆ キャラクターが濃すぎてドラマとしてのストーリーがぼやけてしまった感じ

巨匠の監督作品ということで見ました。群集心理を描くのが得意な監督で『ゴスフォードパーク』は非常に感動しました。しかし今回の映画は「いやおうが無くも迫りくり終わりに対峙した人々」という物語のテーマとしては悲喜こもごもの非常に面白いものがベースにあるですが、いかんせん役者が揃いすぎていてキャラクターに目がいき過ぎてしまって物語に大きな感動をするまではいきませんでした。役者も巨匠アルトマン監督を尊敬していて仕事が出来て大満足だったのでしょう。

作品の詳細

作品名:今宵、フィッツジェラルド劇場で
原作名:A Prairie Home Companion
監督:ロバート・アルトマン
脚本:ギャリソン・キーラー
公開:アメリカ 2006年6月9日、日本 2007年3月3日
上映時間:105分
制作国:アメリカ
製作費:1000万ドル
興行収入:2000万ドル
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