クリント・イーストウッド監督が太平洋戦争で壮絶を極めた硫黄島での戦いを、アメリカ側から描いた硫黄島2部作の第1弾
ストーリー:太平洋戦争末期、硫黄島への上陸を果たした米軍は、日本軍の粘り強い守りに意外な苦戦を強いられ、長期戦の様相を呈する。やがて6人の米兵が島の山頂に星条旗を打ち立てる様子を撮った1枚の写真が、本土の米国民たちを熱狂させ、一躍英雄となった彼らは祖国に呼び戻され、戦費調達のための国債キャンペーンで全米中を旅することに。だが3人は既に戦死し、残るドク、アイラ、レイニーは戦友たちを最前線に残したことに苦悩する・・・。
出演:ライアン・フィリップ、ジェシー・ブラッドフォード、アダム・ビーチ、ジョン・ベンジャミン・ヒッキー、ポール・ウォーカー、ジョン・スラッテリー、ジェイミー・ベル、ロバート・パトリック、メラニー・リンスキー、ジュディス・アイヴィー、ベンジャミン・ウォーカー、スコット・イーストウッド
★★★★★ 戦争映画として至高の1作
硫黄島からの手紙と続けて拝見しました。感動しました。素晴らしい作品でした。
★★★★★ 決してアメリカ礼讃では無い良作
硫黄島攻略で立てられたこの象徴的な写真。これにまつわるストーリーを巡って軍人の苦悩を描く内容です。ソ連がナチスを倒したと誇るのに対抗し、アメリカが狂信国日本を倒し苦しい戦争を終わらせたと、この硫黄島の激戦を自由主義防衛のシンボル的にしています。しかしこの作品はそういったステレオタイプの取り上げ方とはまるで違う。むしろ「ヒーローなんかいない。人間としての苦しみを理解してそっとしておいて」と言わんばかりの内容。先住民に対する差別も忌憚なく描き、戦勝に沸きヒロイズムに酔っていた世相をむしろ批判的に描いている。そう、クリントさんが描きたいのはあくまでヒューマニズムなんでしょう。敵側の立場から描いた「硫黄島からの手紙」を同時に制作していたことからも、そのメッセージははっきりしています。しかし、これ見よがしにうったえるのではなく、じんわりとしんみりと心に染み入るように描いています。日本だと左翼扱いされるような内容ですが、クリントさんは政治的には保守派なんですよね。そのあたりがアメリカと日本の社会の成熟具合の違いなんでしょうね。
★★★★☆ 戦争後の話がメイン
硫黄島の戦いのアメリカ側からの視点で描かれた戦争映画で、メインは戦争を経験した人たちの心理的な変化などになってる作品。戦争映画は実は私苦手なのだが(どちらかが一方的に悪いものが多い)変に偏っていないし、冒頭の戦争についての言葉が深かった。この映画を見て戦争とは何なのか、何を目的に戦争をしたのか、考えるきっかけになれば良いかなと思う。
★★★☆☆ 硫黄島に掲げられた星条旗の秘密
硫黄島の摺鉢山に掲げられた星条旗の写真はあまりにも有名である。だが、この写真は2回目に立てた写真だというのだ。また、掲揚に参加した人物も、公表とは違っていた。この映画は、掲揚に参加した実際の人物を浮かび出していくが、正直、ちょっとわかりづらい。だが、この映画のテーマはそこにはないはずである。生存した3名の兵士を迎えるアメリカ中の熱狂、また、彼らを英雄視し、国債キャンペーンに駆り出す姿と対比して、英雄とは何かを問うているのだと思う。
作品の詳細
作品名:父親たちの星条旗 |
原作名:Flags of Our Fathers |
監督:クリント・イーストウッド |
脚本:ウィリアム・ブロイレス・Jr |
公開:アメリカ 2006年10月21日、日本 2006年10月28日 |
上映時間:132分 |
制作国:アメリカ |
製作費:9000万ドル |
興行収入:6500万ドル |
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