スリラー

ザ・シークレット・サービス

JFKを守れなかった一人の男

第一線から退いていたシークレットサービスのフランクは大統領を狙う男の存在を知り、暗殺者と対峙する

ストーリー:JFK暗殺を阻止できず、それ以来、罪の意識にさいなまれ続けるシークレット・サービスのホリガン(クリント・イーストウッド)。ある日、彼のもとに謎の男ミッチから、「現職の大統領を暗殺する!」との予告電話が入った。ホリガンは、今度こそ自らの職務をまっとうすべく、冷酷な暗殺犯に果敢と立ち向かう・・・。

出演:クリント・イーストウッド、ジョン・マルコヴィッチ、レネ・ルッソ、ディラン・マクダーモット、ゲイリー・コール、フレット・ダルトン・トンプソン、ジョン・マホーニー、クライド・クサツ、トビン・ベル

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ 歳相応のイーストウッドとそれを超えるマルコヴィッチの存在感が光る秀作サスペンス

イーストウッドが監督せずに演技に徹したサウペンス映画だが、歳相応で体力は落ちているが経験と勘を活かした捜査官をなかなかの好演で魅せてくれる作品。イーストウッドと対照的な演技で不気味さを醸し出すJ・マルヴィッチは存在感だけならイーストウッドを凌駕しそうな出色でこの攻防がサスペンスを増していたなかなかの秀作であった。

★★★★★ 嗚呼、勘違いの果てに

CG普及以前の大作アクションとして記念碑的な傑作だと思う、実際のエキストラ1500人を1万人に見せてしまう特撮映画としてもじつに出来がいい、CGで書き込まれたモブのような不自然さがまったくない素晴らしい特撮だと思う、政府ならびにシークレット・サービス全面協力による大掛かりなライブ感も当時最大規模のハリウッド大作ならではのものだ、そしてまだぎりぎり走りこめるクリント・イーストウッドの雄姿を最後の記録した、そして記録させたかったやはり記念碑的な映画でもある、美貌が絶頂時のレネ・ルッソが共演なのはもちろん監督よりもクリントの趣味に違いない、首都ワシントンの観光映画的側面がありながら、必ずしも能天気なアメリカ万歳映画になっていないのはもちろん監督の趣味であり、インタビューでクリントが語るとおり主人公の悩める姿がテーマだからでもある、クライマックスの舞台となるボナベンチャ・ホテル前は数年後に『ヒート』の銃撃戦が繰り広げらるいわばハリウッド名物ロケ地でもある、ジョン・マルコヴィッチ演じる犯人は国に裏切られたことによる自殺願望から犯行を繰り返す、『スピード』『ザ・ロック』を初め似たような強力かつ強烈な犯罪者映画ブームの嚆矢となった映画の一つと評価してもいいのかもしれない、そこで考えてみたいのは”国に裏切られた”と犯人が思い込む彼らの純情さだ、国に限らず個人としての人も、一般の私企業もみな一個人を平気で裏切り踏みつけてゆく、そんな単純なことを知らず気づかずいったい犯人たちは何年生きてきたのだろうと彼らの純情純粋さには滑稽ささえ感じてしまう、そんなこんなを考えてみると個人としての一個人と国家の信頼と裏切りを一民間人と非民間人のスパイを主人公に描いた『ブリッジ・オブ・スパイ』は冷戦時代の冷血さへの挽歌としてクリント・イーストウッドにも描けなかった傑作だとあらためて思う、これはハリウッド映画だからもちろん犯人たちの標的は国としてのアメリカであり、アメリカを代表する人物としての大統領となるわけだが、さて、犯人とは表裏の関係にある主人公の”それでも大統領を守らなければならないし、守る価値がある”とまったく隙のない信念を大上段に語れることこそクリント・イーストウッドのきわめて真っ当かつ健全な政治的保守思想が表明されていると思う。

★★★★☆ イーストウッドの円熟と挑戦が楽しめる

ケネディ暗殺時にシークレット・サービスの警護担当として大統領に付き添っていた主人公の悔恨に、精神病人になってしまったCIAの暗殺要員が挑発。シークレットサービスの面子を維持するために、総出で対応するが、主人公の相棒は米国議会議事堂近くの住宅街での追跡中に殉死。最後はロサンゼルスのボナヴェンチュラホテルに追いつめつつ、暗殺を会場で阻止にするが、人質にされて・・・立場は逆転。暗殺阻止には成功したが。ワシントンDCとLAの有名ホテル(LAではアカデミー賞を発足させたミレニアムホテルのバーでピアノを弾くシーンは現在も同じ)を総動員して撮影した作品のリアリティと臨場感は、観光名所めぐりでもある秀作。イーストウッドの円熟と挑戦が楽しめる。

★★★☆☆ 手に汗握る

2度目の視聴でストーリーを知っているのに手に汗を握る。以前、使命を与えられ、そのため過酷な訓練を受け、その後理不尽なことで任を解かれ、その恨みからの犯行というのは日本ではあまり考えられないことだけど、ハリウッド映画では多く使われる題材、組織の違いなのかと想像させられる。

★★★☆☆ 男の美学

クリント・イーストウッドの落着いた演技が光る作品です。ストーリー的には平凡な展開ですが、徹底したリサーチを行ったというシークレット・サービスの設定にはリアリティがあり、見ている側をどんどん引き込んでいきます。また「過去」を背負う老練エージェントを演じるイーストウッドはもちろん、ジョン・マルコビッチの独特な演技もストーリー全体に色を添えている。「仕事」や「家庭」といった男の人生の答えを大統領暗殺計画という目の前の事件を通じて見つけようとする老練エージェントを思わず応援したくなります。飽きずに落着いて見れるイーストウッドファンなら必見の一作。

作品の詳細

作品名:ザ・シークレット・サービス
原作名:In the Line of Fire
監督:ウォルフガング・ペーターゼン
脚本:ジェフ・マグワイヤー
公開:アメリカ 1993年7月9日、日本 1993年9月15日
上映時間:128分
制作国:アメリカ
製作費:4000万ドル
興行収入:1億7600万ドル
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