惨劇の果て、冷たい海の底に何を観たのか?
ストーリー:1世紀前に起こった凄惨な殺人事件をリポートするため、写真家のジーン(キャサリン・マコーマック)はトーマス(ショーン・ペン)らとともにスマッティノーズ島を訪れた。1873年、2人の女性が斧で惨殺され、マレン(サラ・ポーリー)という名の女性が唯一生き残る。その後、犯人は逮捕され、事件から2年後に絞首刑になる・・・が、犯人は本当に彼だったのか?事件の経緯と、マレンの人生を探っていくにつれ、ジーンはまるで1世紀前に起こった身も凍るような事件にシンクロするかのような、複雑に絡み合う人間関係の暗闇へと巻き込まれていく。夫トーマス、不倫相手のアダライン、二人を見つめる自分。そして、そんな彼らの激情を飲み込むかのように、海に出た彼らを襲う。冷たい海の底に引きずり込まれたジーンが、そこで目にしたものは・・・。
出演:キャサリン・マコーマック、サラ・ポーリー、ショーン・ペン、キーラン・ハインズ、ウルリク・トムセン、アンダース・W・ベアテルセン、ジョシュ・ルーカス、エリザベス・ハーレイ、ヴィネッサ・ショウ、カトリン・カートリッジ
★★★★☆ 何気なく見ていたけど、一挙に見てしまった。
昔殺人が起こった島へ真相を探りにもう一度行く話。現在と過去の事件が平行して、ドキュメンタリーの様にナレーションと共にストーリー展開されていいきます。特に現在と過去につながりがないので、まとまりのない感じが拭えないけれど、ストーリーの最初と最後が上手に結ばれていました。ジャーナリストの主人公が撮った写真が最後に出てくるときなんとなく「すぐそこにあっても見えない愛」を目の当たりにするようでハッとしてしまいました。内容が殺人犯人探しの上に女性関係も絡むので、最初のデートやお子さんと観るには思い感じがするかも。でも、何気なく見るにはいい映画でした。
★★★☆☆ 残念ながら地味
キャスリン・ビグローには『ブルー・スチール』と『ハート・ブルー』というアクション映画の傑作があり、手練の監督というイメージがある。本作も、技術的には完成度が高いが、娯楽映画としての満足度は低い。豪華キャストではあるが、登場人物やストーリーに魅力がないのだ。ノルウエー移民の悲しみや、夫婦間の軋みなど、女性監督ならではの視点で描写していて、それはそれで実にハイレベルな演出をしているのだが・・・。サスペンスというより、退屈な文芸映画のようなのりがある。ビグローには、もう一度『ハート・ブルー』のようなアクション映画を撮ってほしいものである。ただしエリザベス・ハーレーは実に魅力的に撮れている。彼女の上半身ヌードが見れるのは、この作品の価値の一つではあるだろう。
作品の詳細
作品名:悪魔の呼ぶ海へ |
原作名:The Weight of Water |
監督:キャスリン・ビグロー |
脚本:アリス・アーレン |
公開:アメリカ 2002年11月1日 |
上映時間:116分 |
制作国:アメリカ、フランス |
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