アドベンチャー

テリー・ギリアムのドン・キホーテ

自らを<ドン・キホーテ>と信じる男と、彼に巻き込まれた若手監督の壮大で奇妙な旅物語が幕を開ける

ストーリー:仕事への情熱を失くしたCM監督のトビー(アダム・ドライバー)は、スペインの田舎で撮影中のある日、謎めいた男からDVDを渡される。偶然か運命か、それはトビーが学生時代に監督し、賞に輝いた映画『ドン・キホーテを殺した男』だった。舞台となった村が程近いと知ったトビーはバイクを飛ばすが、映画のせいで人々は変わり果てていた。ドン・キホーテを演じた靴職人の老人は、自分は本物の騎士だと信じ込み、清楚な少女だったアンジェリカ(ジョアナ・ヒベイロ)は女優になると村を飛び出したのだ。トビーのことを忠実な従者のサンチョだと思い込んだ老人は、無理やりトビーを引き連れて、大冒険の旅へと出発するのだが・・・。

出演:アダム・ドライバー、ジョアナ・ヒベイロ、ジョナサン・プライス、オルガ・キュリレンコ、ステラン・スカルスガルド、オスカル・ハエナーダ、ジェイソン・ワトキンス、セルジ・ロペス、ロッシ・デ・パルマ、ジョルディ・モリャ

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ さすがギリアム監督のすばらしい作品

ドン・キホーテというキャラクターはいつも現実と妄想を交えているような感じで、ギリアム監督はその世界に引っ張れた。これはリアルかドン・キホーテの世界か、われわれも分からなくなる。何年かけてつくった映画で、最初のイメージときっと違うかもしれない、ずっと待っていた私はとても満足です。

★★★★☆ 現実を見ろと、多くの人々は言うけれど。

夢を追い求めるのは現実に隷属(れいぞく)するよりも勇気がいることなんだ。そいうことを教えてくれる映画。ジョナサン・プライスがそれまで空想することすら知らず、スペインの片田舎で細々と靴屋を営んでいた老人を熱演。おそらく老人は、生まれてから物心(ものごころ)つく頃には既(すで)に彼同様の靴屋の親から、村の靴屋として生き、そして死ぬことしか教えられず。それに従(したが)って来たのだろうが、アダム・ドライバー演じるところの映像作家から空想すること、想像することが許されてることを知る。そして、後にメジャー映画の監督となったアダム・ドライバーの方は、映画監督になる”夢”は叶(かな)えたけれど、今度は映画を作る上でスポンサーや資本家たちに隷属している自分を深く認識する。そして、そんな彼を救うのは、彼が与えた空想することを知った靴屋の老人であったという皮肉。幻想と現実が入り混じったギリアムワールド。全ての人々よ、ドン・キホーテであれ。

★★★☆☆ 現実世界「多め」のテリー・ギリアム作品

テリー・ギリアムの作品にしては、現実世界が多めのシリアスな作品。皮肉は少なめで、笑いはほとんどない。何度も挫折した企画だけに、シンプルなストーリーになっており、伏線はほとんどない。全体もこじんまりとした印象をうける。異界がでてくるわけではなく、幻想と現実がまざっているだけだ。テリー・ギリアム作品に期待する、もっと大きな展開がほしかった。

作品の詳細

作品名:テリー・ギリアムのドン・キホーテ
原作名:The Man Who Killed Don Quixote
監督:テリー・ギリアム
脚本:トニー・グリソーニ
公開:フランス 2018年5月19日、日本 2020年1月24日
上映時間:132分
制作国:フランス、スペイン、ポルトガル、ベルギー、イギリス
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