ドラマ

クイルズ

禁断のエクスタシーを知った男と女の愛欲と破滅の物語

2000年アカデミー賞主演男優賞ノミネート(ジェフリー・ラッシュ)他、ゴールデン・グローブ賞ノミネートなど、各界の絶賛と高い評価を受けた本作。性のタブーに挑み、人生の3分の1を幽閉されて過ごしたと言われる伝説の作家マルキ・ド・サドの真実と、彼の小説に人生を狂わせていく人々を描いた衝撃のエロス・ドラマ。

ストーリー:わいせつ小説を出版した罪で逮捕され、病院に収容されているサド侯爵(ジェフリー・ラッシュ)は、治療としての執筆をつづけていた。しかし、彼の原稿は、病院の小間使いマドレーヌ(ケイト・ウィンスレット)を通じて秘かに出版されていたのだった。その事実を知った政府は、厳しい拷問で知られるコラール博士をサドの”治療”のために病院へ送り込む。その頃、マドレーヌはサドのクイルズ(羽ペン)に誘われるように、禁断のエロスの世界へと踏み込もうとしていた・・・。

出演:ジェフリー・ラッシュ、ケイト・ウィンスレット、ホアキン・フェニックス、マイケル・ケイン、ビリー・ホワイトロー、アメリア・ワーナー

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ サドなのに

全くノーマークだった作品でしたが、レビューが良かったので観てみました。とても濃密なドラマでした。かのサド公爵が純愛!彼は二人を愛していたんですね。真っ白な肌のケイトのヌードも美しい。そのラブシーンのなんとも切ないこと。各俳優陣の演技も素晴らしい。物語にどっぷり浸かることができました。素晴らしい!

★★★★★ ひょっとして、とんでもない名作かも…

クイルズ。それはインクに浸して羊皮紙に文字を綴るための羽ペン。衝撃的なオープニング。あまりにも刺激的な数々の言葉と映像。マルキ・ド・サド伯爵の性への執着は、狂気だったのか?極限の甘美だったのか?神への冒涜と非難される一方で、その衝撃的な描写は市井の人々に大いに人気を博する。サド伯爵の本質は、たとえ歪んでいたとしても、自己の創作意欲の表現の場をひたすらに求め続ける純粋さを併せ持つものだったのかと考えさせられる。ペンを…インクを…と叫ぶ彼の姿よりも、それを取り巻くドロドロとした人間のおぞましさを知らされる。この映画…とんでもない名作かもしれない。大拍手!

★★★★★ リバーはいずれ「ホアキンの兄」と呼ばれるだろう

この映画を観る直前まで、私はホアキン・フェニックスのことを「いい役者だ」とは思っていたけれど、特別に好きではありませんでした。「あ、そういえば出てたのね~」という感じ。これを観て彼はわが生涯のベスト・アクターに決定。映画そのものもわが生涯のベストスリーにランク入りです。悲しい悪役ぶりが世に認められた『グラディエーター』のコモドゥス帝と、清らに美しくも官能的なこの映画のクルミエ神父とが同一人物だなんて、信じられますか? こうも見事に役の人物に化けてしまえる役者は、スターにはなれないのでしょうね。 ジェフリー・ラッシュ、ケイト・ウィンスレット、マイケル・ケインの芝居も文句なしのすばらしさ。かてて加えて幼妻役のアメリア・ウォーナーが実によく、脇の配役にも手を抜いていないスタッフの慧眼に拍手!「読むこと」あるいは「書くこと」に対して、本能的に噴き上げてくるような希求を持っている人すべてに自信を持っておすすめできる一本。

★★★☆☆ テーマはとてもいい

サドの名前が出てくるのでもっとエロイ話なのかと思いましたが、なんてことはありません。作家の話です。何ゆえに作家は書き続けるのか時代の中で異端扱いされてもどんな影響を周りに与えようとも書き続ける。そのことに迫った話です。なので本当のサドとはイメージが違う気がします。何か大きなテーマを盛り込んだために全てが中途半端になってしまってる気がします。もう少し作りこんであればもっと楽しむことができたように感じます。

作品の詳細

作品名:クイルズ
原作名:Quills
監督:フィリップ・カウフマン
脚本:ダグ・ライト
公開:アメリカ 2000年11月22日、日本 2001年5月19日
上映時間:124分
制作国:アメリカ、ドイル、イギリス
製作費:1300万ドル
興行収入:1800万ドル
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