ドラマ

スタンドアップ

“何もかもうまくいかない”、と今日思ったあなたへ

人生は全てがうまくいくとは限らない。そして時には、何もかもがうまくいかないこともある。誰もが皆、思うようにはならない現実を抱えて生きている。ジョージー・エイムズ(シャーリーズ・セロン)の場合、その現実が人よりもほんの少しハードだったいうだけなのかもしれない。暴力夫とは別れたばかり、故郷に帰ればシングルマザーに向けられる冷たい視線、娘を理解しようとしない父親との確執、彼女の生き方に背を向ける息子。さらに、鉱山という”男の戦場”で働き始めたジョージ―を待っていたのは、度を越えた嫌がらせと耐えがたい屈辱。友人でさえ逆境の中で、一体何ができる?自信もなければ助けてくれる人もいない。そんな彼女が起こしたたった一つのアクション。それは、“立ち上がる”こと。全てを諦めてしまう前に。逆境から抜け出す一歩を踏み出すために。その場にうずくまっていたら、何も変わらなかったであろう人生がそこから少しずつ動き始めた・・・。

主演は『モンスター』で自ら”美しさ”を脱ぎ捨て、掛け値なしの演技力で、アカテなミー賞主演女優賞に輝いたシャーリーズ・セロン。他の女優にはないその存在感が、ニキ・カーロ監督に「ジ‘ョージー・エイムズ役はセ口ン以外には考えられないと思わせた一方、カーロ監督の名を世界に知らしめた『クジラの島の少女 は、伝統的な社会の中で古い因習と闘う少女の成長を描き、セロンもまたこの作品に強く惹きつけられた一人だった。主人公を取り巻くシビアな状況とともに、立ち上がれずにいる人々にも注がれる深いまなざし、確かなリアリティがもたらす嘘のない勇気と感動。本物を確信させるこの一本に、本年度アカデミー賞候補の呼び声も高い。セロン渾身の演技にも、二度目のオスカーの声がささやかれている。

ストーリー:度重なる夫の暴力に耐えかね、故郷の北ミネソタの町に戻って来たジョージー(シャーリーズ・セロン)。10代で父親のわからぬ長男サミーを出産し、今また父親の違う子供を連れて出戻って来たジョージーに周囲の視線は冷たい。ベテラン鉱山労働者である父親もまた理解を示さず冷たく一瞥、母親も夫とやり直すよう諭すばかりだった。だが、ジョージーの決意は固く、ふたりの子供を養い生きて行くために、旧友グローリーの勧めで町の男たちに混じって炭鉱で働くことに決める。しかし、そんな彼女を待っていたのは、男の職場に入り込んで来た女に対する剥き出しの敵意と露骨な嫌がらせ、子供じみた悪戯に卑猥な言葉、そして息子までがいじめられ、家族の絆さえ壊れて行く過酷な毎日だった・・・。

出演:シャーリーズ・セロン、フランシス・マクドーマンド、ショーン・ビーン、ウディ・ハレルソン、 シシー・スペイセク、ジェレミー・レナー、ミシェル・モナハン、トーマス・カーティス、エル・ピーターソン、リチャード・ジェンキンス、アンバー・ハード

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ 女性の闘いの記録です。

DV・離婚・家族の無理解・圧力のなか、生活の自立と子育てで、地方の閉鎖的な田舎町でどうしても稼がなきゃいけない女性が向かったのは男性ばかりの危険の多い鉱山でした。毎日の過酷で危険な作業に加え、パワハラ、セクハラ当たり前の職場で仕事を続けられないようにされてしまい、泣き寝入りしなかった女性の過酷な闘いがつずられています。裁判にて最後まで闘い続けた姿は最後の最後には共感をよび、真実を歪めず正しく主張し続けたのちに誤解が解かれ、正当な権利をもぎ取ることにはなりますが、女性の社会進出が当たり前となり、日々悩みながら、子育てしてをしている自身からみて、応援に感じました。正しく伝えることをおこたらず、正しく判断する力を持ちたいです。古い慣習を刷新していくことは本当に難しいですね。自身の家庭から始めることだとは思いますが、様々な闘いの結果、もう少しましに働けている今、先輩たちに感謝したいです。少しずつでも一歩ずつ頑張りましょう。

★★★★★ 理想と現実のギャップがわかる作品でした

家族を養うためにガマンしなければならないことは色々ありますが、この作品を観て、親と子の目に見えない絆の強さに感動しました。我が娘をずっとふしだらな女だと思っていた父親が、誤解を解き娘に協力するべく弁護した場面に泣きました!控え目な存在の父が勇気を奮い、娘の正義に賛同した姿には胸が熱くなりました・・・。映画ということもあり考慮した作り方になっていますが、実際はもっともっと酷いことがあったのだろうと思います。それまでが男の世界であった職場に、あるときから女性が踏み込んできたら、ある程度の抵抗や職を失うかもしれないという、不安からの嫌がらせだったのだろうと理解できます。でも、許せるジョークと許せない度の越えたジョークがありますよね。そこには女を見下している差別が根付いています。保身のために同意できなかった仲間が、最後に勇気を持って賛同してくれて本当にヨカッタ!『エリン・ブロコビッチ』とは少し違った感動がありました。

★★★★☆ すばらしい!

物語のほとんどが、観ていてすごく悔しい。気が付いたら奥歯をかみ締めている。こんな”イジメ”の度を越している出来事が実際にあったのかと思うと目を背けたくなる。誰にも言えない過去を抱え、そして自分の為ではなく家族のために懸命に戦う主人公に共感できない人がいるでしょうか?主人公と父親との絆を強く感じさせるシーンには思わず涙が出ます。そしてこの作品を成功に導いたのは、シャーリーズ・セロンの迫真の演技でしょう。鳥肌が立ちます。今、社会人として生活している人、これから社会人になる人、すべての人に観てほしい作品です。

★★★☆☆ 観る価値あります!

実話としてはとてもいい。歴史を知るという意味でも意義があります。ただし映画としてみれば脚本の甘さは多少なりとも気になります。オープニングからシャーリーズ・セロン演じる主人公が汚れすぎで実はそういうことじゃないと後からわかるのだけど同情できないので主人公と同じ目線で物語を感じられません。さらに裁判シーンはかなり雑です。もし実際の裁判があんなにいいかげんなものだったとしても映画としての完成度のためには最低限のルールを守ったやりとりにすべきでしょう。とはいえ、歴史的位置付けになる実話と知って見れば些細な事として、そんなことは気にならないかもしれませんし感動的な実話である事には揺るぎがありません。特に勇気が家族の愛情を目覚めさせてゆくシーンは胸が熱くなりました。完成度はともかく、映画としての点数以上に観る価値がある映画です。

作品の詳細

作品名:スタンドアップ
原作名:North Country
監督:ニキ・カーロ
脚本:マイケル・サイツマン
公開:アメリカ:2005年10月21日、日本:2006年1月14日
上映時間:126分
制作国:アメリカ
製作費:3500万ドル
興行収入:2500万ドル
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