ドラマ

あなたになら言える秘密のこと

日々の生きる喜び=“スパイス”に気づかせてくれる、感動と再生のラブ・ストーリー

誰にも言えない秘密を抱えたハンナは、海の海に浮かぶ、時が止まったような場所で、もう一度「生きる」と決めた-愛と再生の物語

ストーリー:自国の内紛に巻き込まれた心の傷を隠し、絶望し生きるハンナ(サラ・ポーリー)。辛い記憶が溢れぬよう、誰とも口をきかず、仕事→食事→刺繍作業→睡眠と、規則化した毎日を繰り返していた。そんなハンナに、会社は休暇をとるよう言い渡す。戸惑いを隠せないハンナは、偶然急募していた看護士の仕事を引き受け、海上に浮かぶ油田発掘所にいくことに。 海の孤島と化した閉ざされた建物には火傷で重症を追ったジョセフ(ティム・ロビンス)のほか、それぞれに秘密を抱えた人たちがいた。ここでも、一人心閉ざすハンナだったが、陽気な料理人サイモンのつくる料理を口にし、美味しいと感じたときから、何かが変わり始める。ハンナに会話を投げかけ続けるジョセフ。彼の言葉と心に触れ、ハンナは自分の中で今まで封印していた気持ちが湧き上がってくるのを感じていく・・・。

出演:サラ・ポーリー、ティム・ロビンス、ハビエル・カマラ、エディ・マーサン、スティーヴン・マッキントッシュ、ダニエル・メイズ、ジュリー・クリスティ、レオノール・ワトリング

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ 本当にあるかもしれないと思える救いがある

短期間に繰り返し観た映画です。派手さはなく、淡々と進んでいきます。救いのない映画も多く、救いが非現実的なものも多いと思うけれど、ここにある救いは、あるかもしれないと思える。本当に、そうであってほしいと思う。私はすごくいい映画だと思っています。きっと、ずっと忘れずにいると思います。

★★★★★ みんな世界を見るべきだと感じた

静かな映画です。多分ハリウッドの大作が好きな人は退屈かもしれません。静かで心地よいままハンナの過去は明かされません。何だろう?と思ってると最後にハンマーで頭を殴られたような衝撃を受けました。ハンナのある告白です。ここでは書きません。私は劇場で観たんですが、その告白に人目をはばからず泣きました。とにかくハンナ演じるサラポーリーが素晴らしいです。世界にはハンナのような人が沢山います。全ては知る事は出来ませんが世界をもっと見てハンナを理解しようとしないとダメだと痛感しました。平和な世界で生きる私達が観なくてはいけない映画です。是非観てください。

★★★★★ 外見からはわからない内面の苦しみを表現しきった良作

今現在(2009年1月)でも、イスラエルがガザ地区への攻撃を行っているこの世の中。ニュースで報道されていないだろうけど、世界各地で戦争や紛争が行われ、そして多くの女性が傷つき、辛い目に逢っています。それはまぎれもない事実。そんな普通に暮らしている私たちに、ふとそういう「自分たち」だけではない世界へ目を向けさせるだけではなく、人間として普遍的な悩みや辛さを抱えた女性、を演じきったサラ・ポーリーの演技力にまずは脱帽です。一見潔癖症のような彼女の行動も、映画で徐々に明かされてゆきます。ほぼベッドの上だけの演技ですが、ティム・ロビンスの演技もさすが。心の起伏を微妙な表情で伝わってきます。私は男ですが、もしかりに、ティム・ロビンスの立場だったら・・・彼女の涙で溺れるだろうか、泳ぎ切れるだろうか・・・自分自身、不安です。本当に、戦争を描いていないのに、戦争や紛争の悲惨さをよく伝えきった良作だと思います。満点です。

★★★★☆ ほぼベッドにいるティムロビンスだけど。

彼は本当に演技が上手です。ハリウッドにはない優しく静かなストーリーなんですが。恐らくファンのティムロビンスが出演されていないと見ないであろう作品ですが、人の心の傷は生き方に大きな影響を及ぼすんだと考えさせられました。回想なしで語られる表現は本当に上手ですね。さすがです後半は動きのあるティムが渋いですね。中年の魅力全開です。

★★★★☆ 静かだけれど、強い説得力☆

主人公・ハンナが赴いたその世界は、ある意味では平穏ともいえるほど静けさの中にあり、非日常的なものすら感じるかもしれません。ハンナは心を閉じ、その傷について語ることなく、物語は謎めいたものを残したまま、ハンナとまたそれぞれに何かを抱えた人達のそれぞれの姿、関わりを描いていきます。ハンナの心の傷の理由は、物語後半、彼女自身の告白によって明かされることになります。その秘密は本当に胸の詰まるものでした。けれど実際の現実なのです。また、ずっとどうしても誰にも話せなかったこと、やっと話すべくして話せたということを切に感じました。そして完全な闇だったところにわずかな光が射し込み、彼女の中でやむなく止まってものが、少しずつ動き出します。人によって深刻に果てしなく傷付けられてしまった心が、また人との関わりの中で癒されていきます。あるいは、その中でてしか癒されることはなかったのだと思います。本当は、人は誰でも心を開くことの出来る人を求めているに違いありません。丁寧にひとつひとつ築かれた台詞や演出、安易に終わらせない物語、また主演の二人の演技も素晴らしいものでした。若干の見入りにくさこそあるかもしれませんが、その中に入って見て欲しい深みのある作品です。

作品の詳細

作品名:あなたになら言える秘密のこと
原作名:The Secret Life of Words
監督:イサベル・コイシェ
脚本:イサベル・コイシェ
公開:スペイン 2005年10月21日、日本 2007年2月10日
上映時間:115分
制作国:スペイン
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