熱き男たちの壮絶な闘い!
ストーリー:革命の嵐が吹き荒れるメキシコ。そこには、南北戦争終結後の軍人、兵隊などが大勢流れこんでいた。彼らがここまで来て戦うのは、たんに自分の欲望を満たすため。そんな中、ベン(ゲーリー・クーパー)とジョー(バート・ランカスター)もまた、男の野望を抱いてこの町へやって来た。二人は皇帝の側近デ・ラポルデュル候爵に雇われて、フランスへ帰国するデュバル伯爵夫人のヴェラクルスまでの護衛を引き受ける。しかし、護衛とは表向きの口実で、実際は馬車に隠された金貨を国外に運び出す為の用心棒だった!
出演:ゲーリー・クーパー、バート・ランカスター、デニーズ・ダーセル、シーザー・ロメロ、サラ・モンティエル、ジョージ・マクレディ、アーネスト・ボーグナイン、ジャック・イーラム、チャールズ・ブロンソン
★★★★★ 単純明快!面白いです
二種類の オトコ の生き方の対比が面白い。現在の格差社会+拝金主義の世の中では さて、どっちがかっこいいかな。
★★★★★ 紛う方なきアルドリッチ作品
全ての場面が計算されて、意図的で、しかも皮肉に満ちている。それだけでもただの西部劇ではないとすぐわかる。お高く留まった権威を引き摺り下ろさずにはいられない反逆精神は、「特攻隊大作戦」同様。主人公二人と試し撃ちする場面で皇帝が撃ち損じなかったのは検閲を考慮に入れてのことか。しかし、逆に「本当はあそこで侍従を一人殺したかったんだよ」というつくづく残念そうなぼやきが聞こえて来そうでニヤリとしてしまう。そして、観客が途方に暮れるような過剰な演出。巨大なピラミッドを背景にした追跡劇。逃げ切ったとき綺麗な横一列になるのはなぜだろう。「何がジェーンに起こったか」「震えて眠れ」「北国の帝王」アルドリッチ作品は人の神経を逆撫でして喜んでいるような所がある。そう考えるとこれも紛れもなくアルドリッチ作品。娯楽作品には違いないが、一皮剥けばマッチョなシニズムが渦巻いてる。
★★★★☆ 二大スターの対決は見所がいっぱい
小気味のいい西部劇だ。元南軍の大佐のベン(ゲーリー・クーパー)、お尋ね者のジョー(バート・ランカスター)はともに動乱のメキシコへ流れてきた。ふたりは雇われて政府軍の馬車をヴェラクルスまで護送することになった。しかし、途中で馬車に大量の金貨が隠されているのに気がついた。で、そっくりいただくことにする。 ふたりの出会いから決闘までのストーリーが、駆け引きあり、騙しあいあり、アクションあり、機略ありでおもしろい。ベンのフランス語を「ニューオリンズ仕込みだってよ」と笑いの種にして男どもが踊る場面も一興だ。気のきいた見せ場も多い。脇役も粒がそろっている。メキシコの遺跡を見る楽しさもある。後年の「夕陽のガンマン」が参考にしたのではないかと思えるようなところもある。しかし、セルジオ・レオーネ監督のマカロニウエスタン・シリーズが陰惨陰湿なのに対して、こちらのロバート・アルドリッチ監督は男性派といわれるだけに、陽性でカラッとしているところがちがう。ノーブルなゲーリー・クーパーと野性味あふれるバート・ランカスターの行動は直裁で男気がある。バート・ランカスターの笑顔もいい。西部劇の傑作として記憶にのこる。
作品の詳細
作品名:ヴェラクルス |
原作名:Vera Cruz |
監督:ロバート・アルドリッチ |
脚本:ローランド・キビー |
公開:1954年12月25日 |
上映時間:94分 |
制作国:アメリカ |
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